2020年12月5日(土) 6回阪神1日

 12月5日に阪神競馬場で行われたチャレンジカップ(GⅢ)は単勝1番人気のレイパパレが優勝。デビューから5連勝で重賞初制覇を果たしました。川田将雅騎手は2009年にキャプテントゥーレで勝って以来、このレース2勝目。高野友和調教師は初勝利です。

 レースは大方の予想通りにジェネラーレウーノがハナに立ち、レイパパレは2番手。2番人気のブラヴァスは5番手。3番人気のヒンドゥタイムズは4番手で追走。前半の1000mは1分02秒0でスローペース。これはこの日、同じ距離で行われた2勝クラスより0秒6も遅いペースで完全な上がり勝負のレースになりました。

 勝ったレイパパレはレース後に川田騎手が「返し馬から気持ちが入り過ぎてしまっていたので、何とか我慢させようと言い聞かせながらの道中でした」と話したように、スタンド前から頭を上げて行きたがりました。向正面で少し落ち着きましたが、それでも逃げ馬を追いかけるような素振り。ラップが11秒台前半に上がった残り800mから前に並びかけると4角手前で馬なりのまま先頭に立ち、そのまま押し切りました。今回に関しては能力の高さで勝てましたが、「穏やかに走れるよう、競馬を覚えていってくれれば」と鞍上も今後の課題を挙げていました。どの距離に使っても、スローペースになった時に落ち着いて走れるかということでしょう。

 新潟記念を勝って以来だったブラヴァスが②着。マイナス2㌔で太めはなく歩様もスムーズ。勝負どころではズブさを見せながらも、外からジリジリと伸びてヒンドゥタイムズを交わしたところがゴール。最後に内にモタれたあたりが休み明けの影響かもしれませんが、次につながる内容だったのでは。

 ③着のヒンドゥタイムズは好位の内で折り合い、ラチ沿いから最後に少しだけ外に出す最高の立ち回り。それでいて外を回ってきたブラヴァスに交わされた点に物足りなさを感じました。これで但馬S、七夕賞に続いてブラヴァスの後塵を拝することに。

 ④着は3年前の勝ち馬サトノクロニクル。出遅れて後方からでしたが、スムーズな追走からブラヴァスを追う形で直線へ。前が止まらない展開で見た目に差を詰めた感じはありませんが上がりは2番目に速く、初めてのブリンカー着用で復調の兆しは見せました。

 ジェネラーレウーノは今回も逃げましたが、復帰緒戦のオールカマーほどではないにしても、この馬の渋太さを生かすには遅いペース。上がりが速くなって切れ負けしたのは仕方のない結果。間隔を詰めて順調に使えるようなら、次は年明けの中山開催になるはず。得意なコースで本来の逃げが打てれば変わる可能性は十分にあります。

text by 石井大輔

 

 

 

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