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第56回 クイーンC 回顧

 

 2月13日に東京競馬場で行われた第56回GⅢクイーンカップ(芝1600m・3歳牝馬・別定・晴れ・良馬場)はアカイトリノムスメ(単勝2番人気)が優勝。騎乗した戸崎圭太騎手、管理する美浦・国枝栄調教師ともクイーンカップは初勝利。アカイトリノムスメは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は金子真人HD㈱。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

【展開・ペース】 エイシンヒテンが二の脚を利かせてハナに立ち、2ハロン目が10秒8。前半の800m通過が46秒5に対し、上がりは46秒8ですから、全体に緩みのない流れとなりましたが、3ハロン目以降はすべて11秒台で終盤もラップはあまり落ちず、末脚の切れ+持続力も求められる展開となりました。

 

 

桜舞う仁川で純白の女王に挑戦

【レース分析】 勝ったアカイトリノムスメ(2番人気)はスタートが今ひとつでも難なく好位に追い上げて、そこで折り合いをつける理想的なレース運び。先行集団を見ながら終始、周りからプレッシャーを受けることもなくスムーズな立ち回り。残り2ハロンあたりから本格的に追い出されると手応え通りに伸びて、後ろから追い込んできた②、③着馬の追撃を振り切りました。

「今日もいい内容で、強い勝ち方ができたので嬉しいです。追い切りにも乗りましたが、成長を感じましたし、順調にきているなと思っていました。無理せずいいポジションが取れて、直線でもいい手応えでしたし、しっかりと反応もしてくれました。デビューした時はまだまだという感じでしたが、今は本当に成長しているので、今後が楽しみです」とレース後に戸崎騎手がコメント。デビュー2戦目に初勝利、そして赤松賞からGⅠ阪神JFを連勝した母に一歩近づいたというのが現段階の評価ですが、これまでよりも自在性を感じさせる内容で勝ち切った点も大きな収穫。同馬主のソダシ、同厩舎のサトノレイナスと顔を合わせることになるであろうGⅠ桜花賞が、本当に楽しみになってきました。

 

▲アカイトリノムスメの4代血統表

 

大舞台へ突き進むアールドヴィーヴル

 アールドヴィーヴル(5番人気)はキャリア2戦目、初の関東遠征で体重が18キロ減でしたが、勝ち馬の直後で先に鞍上の手が動きながら、馬群の中から最後まで脚を伸ばして連対を確保。正直、この後は反動が気になりますが、賞金を加算できたことは大きく、桜花賞までは少し間隔もありますから、順調に調整できれば、大舞台でも首位候補の1頭になりそうです。③着のククナ(1番人気)は②着馬との追い比べに敗れる形になりましたが、スローのGⅢアルテミスS②着時には上がり3ハロン33秒4を記録していますから、緩い流れで瞬発力比べになれば、今回の上位馬を逆転しても驚けないでしょう。

 

 

 ④着に逃げ粘ったエイシンヒテン(8番人気)はペースを考えれば健闘といえる内容で、完勝だった2勝目の白菊賞Vがフロックではなかったことが確認できました。勿論、マイルも守備範囲ですが、距離を詰めてきた時は牡馬が相手でも、スピードに注目したいと思います。直線で少し馬群を捌くのに手間取るようなシーンがあった⑤着イズンシーラブリー(12番人気)、自分が当日版の紙面で◎にして、スタート直後に躓き、後方から馬群の外を回る形になった⑥着のステラリア(4番人気)もレースぶりには見どころがありましたから、次走以降もマークが必要でしょう

 

 

                          

text by 五十嵐 友二

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・連対馬の前走を見ると、勝ち馬は1勝クラス①着、②着馬は新馬①着(クビ差)だったアールドヴィーヴルを含め、連対した新馬組の前走は芝1600mだった点が共通。来年以降、新馬組に関しては芝1600mで勝利しているかどうかを重視したい。

〇所属・・・6頭出走した栗東所属馬の成績は②④⑥⑦⑧⑨着。複数が馬券に絡むことはなかったが、勝ち馬から1秒以上離されて大敗した馬はいなかった。関西馬優勢の傾向は今後も続きそうだ

 

 

 

《クイーンカップ 2016-20》

 

 


 
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