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第39回 中山牝馬S 回顧

 

 3月13日に中山競馬場で行われた第39回GⅢ中山牝馬S(芝1800m・4歳以上・牝馬・ハンデ・雨・不良馬場)はランブリングアレー(単勝7番人気)が接戦を制して優勝。騎乗した武豊騎手は1997年ショウリノメガミ、2017年トーセンビクトリーに続き当レース3勝目。管理する栗東・友道康夫調教師は初勝利。ランブリングアレーは北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は(有)社台レースホース。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

【展開・ペース】 ロザムールが大方の予想通りにハナを奪取。前半1000m通過タイムは62秒6。雨が降り続き、悪化した馬場コンディションを考慮するとペース自体は速く、ラスト1ハロンは14秒4もかかって消耗戦となりました。

 

 

悪路を乗り越え、重賞制覇

【レース分析】 ランブリングアレー(単勝7番人気)はディープインパクト産駒の牝馬らしく、均整の取れた体の造り。今日のような馬場は決して得意ではない印象ですが、中団を進み、展開がピタリと嵌まりましたがね。外めの13版ゲートから枠なりに馬場のいい外側を通れたのもいい方に出ました。昨秋、リステッド競走を勝ち、今回は重賞制覇。近況の充実ぶりは目を見張り、GIでもマークが必要ですね。

「乗りやすい馬です。凄く水を含んだ馬場だったのでペースが掴みづらかったですし、みんなもきつかったと思いますが、そのなかでよく我慢してくれました。落ち着きがあって状態は良かったですよ。こういう馬場を克服してくれましたし、今後は大きいレースでも頑張れればと思います」とレース後に武豊騎手がコメント

 

ランブリングアレーの4代血統表

 

粘りに粘ったロザムール

 ロザムール(単勝5番人気)はテンションが上がらず、馬体もふっくらと見せて好気配。速いペースでの逃げとなりましたが、粘りに粘ってハナ差の惜敗。前向き過ぎるくらいの気性ですし、今日のような馬場も苦にしませんね。前走が牡馬相手のGⅢ中山金杯で④着。当時から据え置きの52キロのハンデも有利でしたね。③着は昨年の覇者フェアリーポルカ(単勝6番人気)。パドックで見た馬体は逞しく、活気溢れる周回。状態は良さそうでした。中団のインを追走し、3〜4コーナーでスルスルと追い上げる形。勝ちパターンに持ち込んだように映りましたが、最後は不良馬場に脚を取られるような感じで伸び切れませんでした。

 本命に推したドナアトラエンテ(単勝1番人気)は馬体重がマイナス10キロ。決して細い感じはなく、絞れて、これが適正体重という印象を持ちました。スムーズなレースはできたのですが、戸崎騎手が「馬場のせいもあって脚を取られて」と語ったように前走で道悪はこなしていましたが、不良馬場の影響があったと考えられます。ジェンティルドンナの全妹ですから、更に出世が見込める素材。鋭さの生きる良馬場で改めて期待したいところですね。

 

 

 

                          

text by 京増 真臣

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・連対馬の前走を見ると、勝ち馬はGⅢ②着、②着馬はGⅢ④着。どちらも連対候補の条件を満たしていた。

〇馬齢・・・5歳勢が①~③着までを独占。高齢になるほど信頼度が下がるという傾向は今後も継続しそうだ

〇愛知杯組・・・勝ったランブリングアレーは前走のGⅢ愛知杯からハンデ1キロ増。来年以降、同組でハンデが増量されていても割り引いて考えるのは避けたい

 

 

 

《中山牝馬S 2016-20》

 

 


 
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