3月28日に中山競馬場で行われた第28回GⅢマーチS(ダ1800m・4歳以上・ハンデ・曇り・稍重馬場)はレピアーウィット(単勝6番人気)が3番手から抜け出して優勝。騎乗した石橋脩騎手、管理する美浦・堀宣行調教師は2019年のサトノティターンに続き、当レースは2勝目。レピアーウィットは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は金子真人ホールディングス㈱。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

ベストタッチダウンは競走中止

 

 

【展開・ペース】 ベストタッチダウンが大外枠からハナを奪取。あまりペースを落とさずに飛ばして前半1000m通過は59秒7。水分を含んだ馬場を考慮してもハイペース。ただ、ナムラカメタローベストタッチダウンを深追いせず、少し距離を取って追走。2番手以降は極端に速いペースではなく、道中のポジション取りも勝敗を分けるポイントになりました。

 

 

勝ちっぷり良し!充実期到来

【レース分析】 レピアーウィット(単勝6番人気)は前走(昨年11月のGⅢ武蔵野S)から馬体重が18キロ増。若干、立派に映りました。ただ、調整過程を見ていると必要以上に調教で攻めて馬体を造り込むよりも、精神面を重視していたように感じました。休養させてリフレッシュし、テンションが上がらず、気力も旺盛。心身が噛み合ったいい仕上がりでしたね。レピアーウィットは気性が大人になったとはいえ、やはり揉まれるのは避けたいところ。逃げ馬が速いラップを刻んで飛ばし、馬群は縦長になったことで道中ではプレッシャーも少なく、絶好の形でした。最後は追いすがるヒストリーメーカーを振り切って重賞初制覇。

「(堀)先生には気分良く行ってほしいと言われていましたし、自分自身もここ最近乗せてもらっていて、そういうところが一番大事だと思っていたのでそのあたりを意識して乗りました。抜け出してからも手応えは良くて②着馬が来てからもまたハミを取ってくれましたし、それくらいまだ余力がありました。帰厩してからずっと調教に乗せてもらっていて体の切れが凄くいいと感じていましたし、あまりレースを使っていない馬なのでまだ良くなると思います。頑張ってほしいです」とレース後に石橋脩騎手はコメント。昨年のこのレースは追い込んで③着。それが今年は正攻法で勝ちに動き、抜け出した点は高く評価したいですね。

 

レピアーウィットの4代血統表

 

後続を離したヒストリーメーカー

 ヒストリーメーカー(単勝2番人気)は休み明けでしたが、馬体をすっきりと見えるぐらい無駄肉がなく、それでいて気迫あふれる周回。いい状態に映りました。勝ったレピアーウィットとは結果的に位置取りの差が出てしまいましたが、③着には3馬身差をつけてゴール。これは中身の濃い②着でしたね。メモリーコウ(単勝3番人気)は暖かくなって体の張りが良くなってきました。脚捌きに硬さもなく、前回以上の状態でしたね。上位2頭に水を開けられましたが、最速の上がり3ハロンをマークと直線はしっかり脚を使えています。これで3戦続けて③着以内に好走。今は本当に充実していますね。

 ◎を打ったアメリカンシード(単勝1番人気)は⑭着。うるさいのはいつものこと。パドックの気配は悪くありませんでした。①、②着馬と前後するポジションを進むも、行きっぷりがひと息で最後は失速。落鉄をしていたとのことですし、馬群の中で揉まれたことで、キャリアの浅さも出たように感じました。

 

 

                          

text by 京増 真臣

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・連対馬の前走を見ると、勝ち馬はGⅢ⑩着、②着馬はGⅠ④着。勝ったレピアーウィットは結果が出ていない前走GⅢ組。ただ、この馬は前年の当レースで③着だった。来年は前走がGⅠ以外の重賞でも、過去のGⅢマーチSで③着以内に入っていれば連対可能としたい。

〇ハンデ・・・前走で連対し、ハンデ57.5キロを背負ったナムラカメタローは⑥着に敗れてしまった。来年に向けて注目したいのは6歳馬。2016年以降は連対馬12頭中7頭が該当。特に美浦所属の6歳馬は[4・1・0・8]。勝利した4頭は単勝8、2、8、6番人気。複勝回収率も165%と全馬ベタ買いしてもプラスだから、買い目に加えておきたい。

 

 

 

《マーチS 2016-20》

 

 


 
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