2021年9月19日(日) 5回中京4日

 前半61秒2─後半58秒8のスロー。レースは大方の予想通りエイシンヒテンがハナへ。2番手のオパールムーンが蓋をする格好となり、終始絡まれることなくマイペースで運べました。ずっと外へ逃げるような走りでしたが、自分の形に持ち込むと渋太いですね。序盤のリードを生かして②着に粘り込みました。

 勝ったのはキングカメハメハ産駒のアンドヴァラナウト。このレースのディープインパクト産駒連勝を阻んでの重賞初制覇です。道中は中団前めの位置でがっちりと抑えて脚をためる形。勝負どころで外から被されることもなく直線へ。終わってみれば危なげのない内容でした。「まだまだこれからの馬ですが、継続騎乗させてもらうことで、教えたことが少しずつでも実を結んできた感じで、上手に息を入れて走れるようになってきましたね。GⅠの舞台でも勝負できる能力を秘めた馬だと思います」と福永騎手も手応えを感じている様子。

 オークスからの直行組が3連勝中でしたが、今年はアールドヴィーヴルが③着に入るのがやっと。道中は勝ち馬を見ながら。手応えもあるように見えましたが、勝負どころの反応がひと息で、外からタガノディアーナに出られて少し苦しくなりました。ただ、最後は詰め寄っており、休み明けを考えると悪くないでしょう。

 ストゥーティは好位のインで折り合いに苦労していましたが、直線は前がガラッと開いてロスのない競馬はできました。上位とは決め手の差。もう少し流れてくれると良かったかも。

 人気どころのクールキャットタガノパッションは着外へ。前者は出足が今ひとつで後方のインから。ペースは緩いながらタテ長の隊列。勝負どころで徐々にエンジンをふかせながら直線は外へ出して追い上げを図りましたが、さすがに位置取りが悪過ぎました。後者は勝負どころで包まれて動くに動けず。直線も窮屈な競馬を強いられて、力を出し切れませんでした。

text by 小林  

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