10月10日に東京競馬場で行われた第72回GⅠ毎日王冠(芝1800m・3歳以上・別定・晴れ・良馬場)は単勝1番人気シュネルマイスターがゴール前で差し切って優勝。騎乗したC.ルメール騎手は昨年のサリオスに続き、当レースは2勝目。管理する栗東・手塚貴久調教師は初勝利となった。シュネルマイスターは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 ダイワキャグニーを制し、外からトーラスジェミニがハナを切りました。馬群は徐々に縦長となりましたが、開幕週の馬場で1000m通過が58秒5は平均ペースと見ていいでしょう。

 

 

夏を越し、安田記念の0秒1差を逆転

【レース分析】 シュネルマイスター(1番人気)は体にボリューム感があって、一段と逞しくなっていました。堂々と大人びた雰囲気で好仕上がり。スタートが今ひとつで後方待機策。展開を考えれば、かなり厳しいポジションでしたが、馬群に取り付くまでの脚が速く、最後は抜け出したダノンキングリを目がけてグングン加速。レースの上がりを1秒6も上回る豪脚を駆使し、圧巻の勝ちっぷりでした。モーリスのように完成されたA級マイラーは2000mくらいは悠々とこなします。3歳でまだ伸びしろも十分。今後の活躍が大いに楽しみですね。

「向正面ではあまり進んでいかなかったのですが、彼をリスペクトしていましたし、3~4コーナーで手応えが良くなりました。先頭のダノンキングリーには届かないかと思いましたが、凄くいい脚を使って最後は僅かに交わしてくれました。デビュー当時から凄く乗りやすい馬ですが、今回は久々だったのであまりプレッシャーをかけずに運びました。このあとはどのレースを使うかまだ決まっていませんが、次はもっとアグレッシブに乗れると思います。NHKマイルCを勝った時は少しエンジンのかかりが遅かったのですが、今日はそのあたりがパワーアップした感じになっていました」C.ルメール騎手はコメント。

 

シュネルマイスターの4代血統表

 

地力は示したダノンキングリー

 ダノンキングリー(2番人気)は以前のパドックではチャカつくくらいうるさかったですが、今は本当に落ち着きがありますね。馬体もスカッと見せて9分以上の仕上がり。スタートして3ハロン過ぎからポジションを押し上げましたが、これはペースを考えれば正解でしたね。きっちり抜け出して普通なら勝ちパターンでしたが、今日は勝ち馬を褒めるべきでしょう。

 

 

 ポタジェ(4番人気)はプラス体重でディープインパクト産駒とすれば、いくらか立派に映りましたが、気合乗りが早く、力は出せる仕上がり。いいポジションを取って、展開を考慮すると人気馬の中では一番理想的なレースができました。最後は瞬発力の差が出ましたが、内容は良く、重賞制覇は近いですね。

 

 

 

                          

text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・①、②着馬は前走が6月の安田記念。今年も前走が同年6月以前のレースだった馬が連対を果たした。

〇東京実績・・・勝ったシュネルマイスターはNHKマイルCを制し、②着ダノンキングリーは今年の安田記念など東京芝1600、1800mの重賞を3勝。やはりモノを言うのは東京での重賞実績。

 

 

 

《毎日王冠 2016-20》

 

 

 

 

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