競馬 研究ニュース

第39回 東海S 回顧

 

 

2022年1月23日(日) 1回中京8日

21年は不良馬場。22年は良馬場。

 レースは好枠からアイオライトが飛び出してハナへ。外枠からサンライズホープも積極的に前へ。隊列が決まりかけたところにイッツクールが並びかけていき、コーナーでもペースが極端に緩むことはありませんでした。48秒4─12秒6─50秒7の前傾ラップで縦長の展開に。全体的には差し有利でした。そんな中でスワーヴアラミスはスタートを五分に出ましたし、出ムチを入れて中団のインを確保。向正面に入って鞍上がしきりと外を確認し、外に出すタイミングを計っていましたが、勝負どころではブルベアイリーデに外から蓋をされて動けませんでした。ただ、手応えは良かったですし、逆に脚がたまったとも。ひと呼吸待って追い出し、直線は馬群の外へ。展開も嵌まりましたが、それにしても切れましたね。鮮やかな差し切りでした。鞍上の松田大作騎手は「僕の初めてのGⅡ勝ちをこの馬と一緒に達成できてとても嬉しいです」と相棒との勝利を喜びました。

 1番人気のオーヴェルニュが②着。道中は3番手をいくサンライズホープをマークする形。3角の手前からサンライズの内へ。ラチ沿いを詰まることなく立ち回れましたし、この選択は結果的にうまくいきました。最後はサンライズとの叩き合いから抜け出したところを勝ち馬の強襲にあった形。惜しかったです。

 ブルベアイリーデは中団の後ろから。3角手前からは勝ち馬と馬体を併し、それをパスしつつ勢いをつけて直線へ。枠順や脚質を考慮すると、うまく立ち回ったのではないでしょうか。M.デムーロ騎手も「人気馬が前で楽しているので、それを掴まえるのに早めに脚を使う形。直線はよく頑張ったが、手前を替え切れなかった分、最後は苦しくなってバテました」とコメントしているように、手前替え以外ではいい競馬をしていると思います。

 サンライズホープは前を行く2頭から少し離れた3番手。うまくオーヴェルニュを内に抑えて直線に向いたと思いましたが、相手にラチ沿いからうまく抜け出されてしまいました。後続を引き離し、2頭の叩き合いに持ち込みましたが、最後の最後で少し甘くなって④着。内容的には強い競馬をしていると思います。

 初ダートに挑んだカデナは掲示板を確保。スタート自体は悪くありませんでしたが、外のケンシコウが速いこともあって行き脚がつかず後方から。直線は勝ち馬と同じような位置取りから脚を伸ばしてきました。ダート適性は示した格好ですし、休み明けでプラス16㎏と上積みを見込める状況でした。アイオライトは注文通りハナを切れましたが、ベテルギウスSと比べてペースが速く、ちょっと展開が厳しかったですね。

text by 小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。