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第39回 フェブラリーS 回顧

 2月20日(日曜)に東京競馬場で行われた第39回GⅠフェブラリーS(ダ1600m・4歳以上・定量・小雨・重馬場)はカフェファラオ(単勝2番人気)が好位から抜け出して優勝。昨年に続く、連覇を達成した。騎乗した福永祐一騎手はメイショウボーラーで制した2005年以来となる当レース2勝目。管理する美浦・堀宣行調教師も昨年に続く2勝目となった。カフェファラオは米国・.ポンパさんの生産馬。馬主は西川光一さん。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

▲レース動画はコチラをクリック

 

【展開・ペース】 サンライズホープがハナに立ちましたが、スタートしてから2ハロン過ぎにテイエムサウスダンが注文をつけて先頭に躍り出ます。それでも、前半の800m通過タイムは46秒8。馬場を考慮すると決して速くはない平均ペース。先行タイプにとって有利な展開となりました。

 

▲パドックを歩くカフェファラオ(撮影:yu~kun)

 

約束の地で見事な連覇達成!

【レース分析】 本紙予想で本命に推したカフェファラオ(2番人気)はブリンカーからチークピーシズに戻したことが直接の勝因と断定はできませんが、テンションは上がらず、燃えるような気性をうまく抑え込めていました。それでも、活気はあり、例えるなら猛々しいという印象を持ちました。スタートはまずまず。二の脚がついてスッと前へ。テイエムサウスダンがハナを主張しに動いたことで、うまく外に出すことができました。砂を被らない絶好位を確保できましたから4コーナーでは大丈夫と思いました。直線は手応え通りに伸びて快勝。初コンビでしたが、福永騎手も存分に力を引き出す好騎乗でしたね。東京マイルでは4戦4勝と無類の強さを発揮。今後はどのようなレース選択をしてくるのかは興味深いところ。東京コース以外では、どんな印を打つか迷う部分はあります

 

カフェファラオの4代血統表

 

「レース前に先生と話していた作戦通りのポジションで競馬ができました。あそこを取れるかどうかで、この馬が気分良く走れるかどうかが変わってきますし、スタートには気をつけていました。隊列はある程度イメージ通りになって砂を被らない形でしたし、あとは抜け出して気を抜いたり、遊ばれないように気をつけるだけでした。自分がけがから復帰する前から依頼をいただいていて、その期待に応えたいと思っていましたし、いい仕事ができました」とレース後に福永祐一騎手はコメントしています。

 

 

更に調子を上げていたテイエムサウスダン

 テイエムサウスダン(5版人気)はマイナス8キロと体が絞れ、力強い歩様、フットワーク。根岸S以上のデキにありました。緩い流れと見るや、途中からハナに立った鞍上の好判断も光りましたね。カフェファラオに交わされてからも渋太く踏ん張って②着を死守。前走が差し切り勝ち、そして今回は逃げ粘りと、脚質に自在性があって、本当に力をつけていますね。

 

 

 ソダシ(4番人気)はテンションが上がらず、活気に溢れる周回。筋肉質で、パワフルな脚捌き。チャンピオンズCは大敗を喫しましたが、ダート適性はあると踏んでいました。前に馬を置きながら砂を被ることなく、スムーズに運べたことが好走の要因でしょうね。脚抜きのいい馬場もプラスに働きましたが、牡馬のダート巧者を相手に③着に食い込んだのは立派のひと言。今後の選択肢が広がりましたね。ソリストサンダー(6番人気)は手応え良く直線に向き、中団から脚を伸ばしましたが、ペースが落ち着き、前が残りやすい馬場では④着まで追い上げるのが精一杯でした。1番人気レッドルゼルも伸びは見せたものの、レースの上がり3ハロンが34秒6では差し切りは難しかったですね。差し・追い込みタイプにとっては受難のレース。次走での巻き返しに注意したいところです。

 

 

 

 

          text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・勝ち馬は前走がGⅠ。②着馬は前走GⅢ①着とどちらも連対条件をクリアしていた。

〇馬齢・・・今年は5歳勢がワンツーを決めた。高齢馬が多く出走するのはダートGⅠの特徴ではあるが、確実に世代交代は進行しているようだ。

〇前走馬体重・・・前走時の体重が554キロだったテイエムサウスダンが②着に好走。来年以降は超の付く大型馬といって割り引くのは避けた方が無難だろう。

〇チャンピオンズC組・・・前走、チャンピオンズCで2番人気に支持されたソダシが③着に好走。昨年は同じように前走、チャンピオンズCで2番人気⑥着だったカフェファラオが当レースを勝っている。このようにチャンピオンズCで上位人気に支持された馬は着順がひと息でも一変するケースが多々あり、要注意と言える。

 

 

 

《フェブラリーS 2017-21》

 

 

 

 

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