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第23回 チャンピオンズC 回顧

 

 

2022年12月4日(日) 6回中京2日

 今開催の中京ダートは時計がかかっていました。走破時計1分51秒9は2014年から中京で行われるようになって最も遅い決着です。レースは49秒8─12秒6─49秒5の平均ペースですが、馬群は一団。やはり緩かったと思います。大外枠のレッドソルダードが押して押して前へ。クラウンプライドは自ら控えて2番手から。ラスト3ハロンから2ハロンが12秒7→11秒9と一気にペースアップする瞬発力勝負となり、後方や外を回した馬には厳しい競馬になりました。

 好スタートを切ったジュンライトボルトですが、無理をせずに道中は中団。内めを回って手応え良く直線に向きます。一時はずらりと前が壁になりましたが、石川裕紀人騎手は冷静でした。残り1ハロン付近で外に持ち出して前が開いてからは矢のような鋭い伸び。ダート路線に変更して4戦目で頂点へ。人馬ともに嬉しいJRA・G1初制覇です。

 クラウンプライドは逃げ馬の外2番手でレースを進めて、ばっちりと脚がたまっていました。1000m通過62秒4のペースは同馬にとっては楽な流れ。残り2ハロンから追い出して先頭へ。ゴール寸前まで粘ってのクビ差惜敗。内容的には完璧だっただけに、勝ち馬を誉めるべきでしょう。3着にも同じく3歳馬のハピが入線しました。好スタートを切って、位置取りとしては逃げ馬のすぐ後ろ。斜め前にクラウンプライドを見ながら。こちらもいい感じで脚をがたまっていましたし、直線は最内を突く形。狭いところから渋太く伸びています。「まだ子供みたいな体形だけど肝が据わっている」と横山典弘騎手。

 単勝1.5倍で断然の1番人気に支持された昨年の覇者テーオーケインズはさまかの④着。道中は好位の外。内めでロスのない立ち回りだった上位3頭とは対照的。手応えは決して悪くありませんでしたが、最後は内にモタれて思ったほど伸び切れず。松山騎手によると「勝負どころの反応が今ひとつで、直線はいっぱいいっぱいで」と確かに手応えほど反応は良くありませんでした。今回は時計のかかる馬場も敗因のひとつに挙げられると思います。

 デビューから一貫してスプリント戦に使われ、今年に入ってから1400m、1600mと徐々に距離を延ばしてきたシャマルですが、今回は初めての1800mで頑張りました。交流重賞で力をつけてきたこの馬にとって時計のかかる馬場はプラスに働いたでしょう。ただ、最後の追い比べで他の上位馬に後れを取ったあたりは、現状の距離適性の差と言えそうです。グロリアムンディは発馬でアオり、行きっぷりも悪かったです。今日の流れでは位置取りが悪過ぎました。休み明けも良くないタイプと言えるかもしれません。

text by 小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。