2023年5月20日(土) 1回京都9日
金曜日に30.5ミリの雨が降り、この日は重馬場スタートでしたが、メインの頃には稍重まで回復しました。新しくなった京都競馬場の特徴のひとつとして、ダートは多少の道悪だと逆に時計がかかる傾向があります。時計の速さ順に並べるなら、不良>良>重・稍重といった感じ。特に上がりが非常にかかるように感じています。今年は前半49秒6─後半51秒6。800m通過49秒6は、過去10年と比べて2018年に次ぐ2番目に遅い数字。数字上、決して速いペースではありませんでしたが、ラストの39秒4は過去10年で最も遅い。やはり、見た目よりもタフな競馬だったようです。グロリアムンディはダイオライト記念に続いての重賞連勝。道中は二の脚を利かせてハナに立ったロードヴァレンチ、2番手メイショウフンジン、その後ろをタイセイドレフォンと併走する形。残り1000mからジワッとペースを上げて、4角では早くも先頭。手応えを残して直線に向くと、最後は後続を2馬身半突き放す完勝でした。「素晴らしい状態ではないのに、これだけのパフォーマンス。ポテンシャルの高さを示す内容だったと思います」と川田将雅騎手。
②着にハギノアレグリアス、③着にはヴァンヤールが入り、人気馬のワンツースリー。ハギノアレグリアスは中団を追走。直線入口でスムーズに外に出せましたし、手応え良く伸びてきましたが、前も止まらず。今日は勝ち馬を褒めるべきでしょう。ヴァンヤールはハギノアレグリアスの外で同じような位置取り。ペースが上がったラスト1000mでの反応は今ひとつでしたが、何とか食らいついていきます。直線も渋太く脚を使っており、ゴール寸前でタイセイドレフォンを交わして③着を確保。外枠のロスをできるだけ抑えた(それでも他の有力馬よりは外を回らされました)騎乗はできたと思います。「いつもならスーッと上がっていけるところが、今日は向正面で反応が怪しくなったんですが、最後は地力で踏ん張ってくれました」と荻野極騎手。
タイセイドレフォンは前述の通り、勝ち馬の外を追走。最後に甘くなりましたが、ヴァンヤールと同じでコーナーで外めを回る展開だったことを考えると頑張っています。レパードS②着はありますが、改めて重賞でもやれることを証明しました。メイショウフンジンは出ムチを入れて押して押して2番手。「ロードヴァレンチが速いと思っていたので2番手から。外のテリオスベルを意識し過ぎて、その間に内をすくわれてしまいました」と酒井学騎手。確かに勝ち馬を少し楽にさせた部分はありました。先に抜け出されて、そこから盛り返す力は残っておらず。ノットゥルノは勝ち馬をマークする競馬。4角で機を窺っていましたが、直線半ばで一杯に。別定戦で最も重い59㎏を背負っていましたし、馬体重534㎏は過去最高。武豊騎手が「直線に向いたところで、もう息切れしていたね。次は変わってきてくれると思う」とコメントしているように、叩いての上積みに期待しましょう。
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。