6月4日(日曜)に東京競馬場で行われた第73回GⅠ安田記念(芝1600m・3歳以上・定量・曇り・良馬場)は4番人気に支持されたソングラインが昨年に続く、連覇を達成。管理する美浦・林徹調教師は当レース2勝目。騎乗した戸崎圭太騎手は11年リアルインパクト以来、2勝目となった。ソングラインは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

▲レース動画はコチラをクリック

 

【展開・ペース】 予想通り、ウインカーネリアンがハナを叩いたものの、スタートがひと息だったジャックドールが押し上げて外の2番手を確保→その後ろにソダシと、後続の隊列がすんなり決まったことで前後半の4ハロンは46秒0-後半45秒4。急速に乾いた馬場状態も考慮すると平均よりやや遅めのペースとなりました。

 

 

【レース分析】 ソングライン(4番人気)は体を絞ってきましたが、いつものボリューム感があり、脚取りは軽やか。陣営のコメント通り、中2週の間隔でも、しっかりと攻めてヴィクトリアマイルよりも一段上の状態でしたね。脚をためながら前を射程圏に入れたポジションを確保。金曜、土曜の雨によって芝コースは内側が傷み、大外枠はマイナスとはなりませんでした。外をスムーズに立ち回ると、直線は弾けるような伸び。②~⑤着馬がコンマ1秒差の間にひしめく中、1 1/4差は完勝と言っていいでしょう。

 

 

 「このような素晴らしい馬に巡り合えてとても嬉しいです。中間、追い切りに跨ってデキは前走以上の感触がありましたし、自信を持って臨みました。いいポジションに収まって、手応えも十分。最後はしっかりと伸びてくれる馬ですし、この馬のいいパフォーマンスを見せられました。ここにきて更に1~2段上がってきている感じですね」とレース後に戸崎圭太騎手はコメント。安田記念連覇はグレード制導入後、ウオッカ以来、3頭目の快挙。GⅠ10頭が出走した豪華な一戦を勝利した意味も大きいですね。陣営はこの先、海外遠征も見据えているとのこと。秋は世界に名が轟く、そんなシーンが見たいものです。

 

ソングラインの4代血統表

 

 セリフォス(3番人気)はパドックで途中から1人で引かれていましたね。テンションが上がらず、体をスカッと見せて好仕上がり。行きたがる面を見せましたが、好位のインで脚をため、直線はジャックドールの直後から抜け出して完璧なレース運び。今回に関しては勝ち馬を褒めるべきでしょう。シュネルマイスター(1番人気)は馬体に重厚感があり、身のこなしは滑らか。後方で脚を温存し、終い勝負に徹してメンバー最速の上がり3ハロン32秒8を使って追い上げてきました。『もっと速いペースなら更に上の着順だったと思いますが、仕方ないですね』C.ルメール騎手はレース後にコメントを残しています。

 

 

 ガイアフォース(8番人気)は馬体に厚みがあり、柔らかくて力強い脚捌き。絶好の気配に映りました。直線に向いてからダノンスコーピオンに進路を塞がれるような格好になったのが痛かったですね。勝ち馬が抜けたあとから懸命に差を詰めましたが・・・。スムーズに捌けていたなら②着はあったでしょうか。適性と能力を買って本紙◎に推しただけに悔しい結果となりましたジャックドール(5番人気)はきっちり仕上がっていたし、気合乗りも抜群。フットワークは力強かったですね。スタートのロスを挽回し、初めてのマイルに対応して2番手を確保。センスの良さは示したけど、逃げ馬にプレッシャーをかけてペースを上げてくれればジャックドールにとっても、◎にとってもチャンスはあったのかも。瞬発力を要求されると分が悪かったように感じました。

 

 

  text by 京増 真臣

 

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

研究ニュースネット新聞の紙面がご覧いただけます!
下記リンクをクリック
 
 
研究ニュースネット新聞ご購入はコチラをクリック!
 
 

 
 
※記事中の写真は競馬ブックネットSHOPで販売中!
詳しくは写真かチラをクリック!
 
記事中の写真・紙面の無断転載、複製禁止