9月3日(日曜)に新潟競馬場で行われた第59回GⅢ新潟記念(芝2000m・3歳以上・ハンデ・晴れ・良馬場)は単勝2番人気に支持されたノッキングポイントが優勝。管理する美浦・木村哲也調教師は新潟記念は初勝利。騎乗した北村宏司騎手は2000年のダイワテキサス以来、2勝目となった。ノッキングポイントは北海道安平町ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

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【展開・ペース】 今年の新潟記念は徹底先行型が不在。ハナ候補を特定しづらい組み合わせでした。スタートを決めたフラーズダルムが主導権を握りましたが、道中はゆったりとしたペース。予想通り、ヨーイドンの上がり勝負となりました。

 

 

【レース分析】 ノッキングポイント(2番人気)は、いくらかうるさい仕草を見せましたが、以前よりテンションが上がらなくなってきましたね。それに馬体にも実が入って成長を感じました。好スタートを決め、好位のインに収まる理想的なレース運び。抜け出すタイミングも完璧でした。混戦の②~⑧着までがコンマ2秒差にひしめく中、1馬身差をつけましたから完勝と言っていいでしょう。

 

北村宏司騎手は先週の新潟2歳Sも勝っており、2週続けての重賞制覇となった

 

 「夏場も元気にトレーニングを積むことができましたし、前向きさをレースでも出してくれました。気持ちがピリッとしていたので、駐立に気をつけていましたが、集中力がありました。レースでは流れに乗って進めることに徹して、落ち着いて直線に向けましたね。新潟の2000mはこの馬にはいい条件ですし、いつも一生懸命に走ってくれる馬です」とレース後に北村宏司騎手はコメント。毎日杯で好走し、日本ダービー⑤着から新潟記念を制した軌跡は2018年のブラストワンピースと同じ。屈強な年長馬を負かしての重賞制覇は価値が高く、この先はどのような路線を歩むのか注目が集まります。

 

ノッキングポイントの4代血統表

 

 ユーキャンスマイル(7番人気)は8歳を迎え、以前ほど動きの柔らかさはありませんが、気力自体は旺盛。力を出せる仕上がりでした。例によって後方待機策。4コーナー11番手から懸命に追い上げて②着争いを制しました。新潟記念は2019年に優勝し、昨年、今年は②着。滅法走りますね。インプレス(10番人気)は大型馬の休み明けでも太め感はなく、力強い歩様でした。スタートで立ち遅れたので後方を追走。腹を括って外に出すことはせず、インを狙った作戦が嵌まりましたね。メンバー中、最速の上がりを駆使して③着に食い込みました。

 

▲好天が続いた夏の新潟開催。例年の最終週のような外差しの利く馬場とはならなかった。

 

 プラダリア(3番人気)は手先の運びが素軽く、身のこなしは滑らか。9分程度の仕上がりに映りました。中団外めでスムーズなレース運び。直線もジワジワと伸びていましたが、トップコンディションになかった分なのか、ひと押しがありませんでした。バラジ(5番人気)は馬体に重厚感があり、活気溢れる周回。気配は良かったですね。スタートで後手を踏み、切り替えて中団やや後方を追走。直線は脚を使っていますが、先行策を取れなかったのが痛かったですね。本命に推したマイネルウィルトス(4番人気)は⑩着。絞れて、体の張りもグンと良くなっていましたし、気合乗りも早かったですね。適度に全体時計がかかり、またレースの上がり3ハロンが34秒台。他馬より瞬発力で見劣るマイネルウィルトスにとって力を発揮しやすく、またロングスパートが利く条件だったのですが・・・。最後に脚いろが鈍ったあたり、まだ状態が戻り切っていなかったということでしょうか。

 

 

   text by 京増 真臣

 

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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