2023年9月30日(土) 4回阪神8日

 前半62秒4─後半62秒0の平均ペース。走破時計の2分4秒4は中京開催を除いた過去7年で、2015年の2分4秒6に次いで2番目に遅い決着。テンの入り36秒7は過去10年で最も遅い。ただ、残り1200mの向正面に入ってから12秒1~12秒3がずっと続くロングスパート戦のような地力勝負。勝ったハギノアレグリアスは中団の外めを追走。勝負どころではヘラルドバローズの内を突き、4角で前を射程に入れる。直線はヴァンヤールの外からグイグイ脚を伸ばすと最後は1馬身1/4差をつけてV。トップハンデ58.5㎏を背負って完勝といえる内容だった。6歳にしてJRA重賞初制覇だが、まだまだ今後の飛躍を期待できる。

 前走、初ダートで素晴らしい走りを見せたアイコンテーラーが重賞でも引き続き好走。道中は好位でレースを進めて、4角では早くも先頭。最後は勝ち馬の決め手にやられたが、自身は後続に3馬身半差をつけている。まだダート2戦目、重賞でハンデは1.5㎏増だったが、それでいてこのパフォーマンスは立派。「3角手前で気を抜くところが。エンジンをかけ直す形で長く脚を使えなかったです」と団野騎手。まだ奥がありそう。ヴァンヤールはテンに促してポジションは取れた。②着馬を目標に動いたが、残り1ハロンで突き放され、外からは勝ち馬に交わされてしまった。いつも堅実に走るが、ワンパンチ足りない。

 フルヴォートは後方から。内をロスなく立ち回れたし、地力勝負になったことでじっくり終いを生かす競馬が生きた。展開が嵌まった面はあるが、重賞初挑戦、未知の距離2000mでの掲示板確保は大きな収穫。キリンジは好位のインでロスなく運べたが、勝負どころで一杯に。初の古馬との重賞で、休み明けでの地力勝負は厳しかったか。今回の一戦は今後の糧としたい。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。