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第41回 フェアリーS 回顧

 

 

 1月12日(日曜)に中山競馬場で行われた第41回GⅢフェアリーS(芝1600m・3歳牝馬・馬齢重量・曇り・良馬場)は2番人気に支持されたエリカエクスプレスが優勝。管理する栗東・杉山晴紀調教師はフェアリーSは初勝利。騎乗した戸崎圭太騎手は通算3勝目となった。エリカエクスプレスは北海道浦河町三嶋牧場の生産馬。馬主は三木正浩さん。

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 函館2歳Sで主導権を握ったニシノラヴァンダがハナを切り、ティラトーエリカエクスプレスが続く形。前半4ハロン通過は45秒5というハイペース。例年なら差し・追い込みタイプが台頭するところ。積極的に運んで結果を残した①②着馬は立派です。

 

 

 

 

【レース分析】 エリカエクスプレス(2番人気)は実戦を経験してもパドックまでは落ち着きがありました。柔らかく体を使えて手先の運びも軽さ十分。ハイペースの中、3番手で流れに乗って道中の手応えは抜群。あとは抜け出すタイミングを測るだけで、終わってみれば3馬身差をつけての圧勝。1.32.8という走破タイムも破格で、一躍クラシック候補に名乗りを挙げました。

 

 

 

 

 

 「新馬の頃よりもテンションが高くなっている感じでしたが、能力があるのは分かっていたので、リズム良く運べればいい結果を残せるのではと考えていました。前半は少し行きっぷりが良かったけど、なるべく早く落ち着いてほしいところで、しっかりと息が入りましたからね。それが最後の伸びにつながったと思います。キャリアの浅さからテンションが高くなった印象がありますから、これから落ち着きが出てくれば、距離が延びても問題ないでしょうとレース後に戸崎圭太騎手はコメント。デビュー戦は逃げ切り勝ちでした、速いペースとはいえ、脚をためて運べたあたりセンスがいいですね。直線では能力の違いを示すように後続を引き離していきました。今回がキャリア2戦目とは思えぬハイレベルなパフォーマンス。競馬を教えつつ、賞金加算にも成功。メンタルを整えて臨めればGⅠの舞台でも好走が期待できます。

 

 

エリカエクスプレスの4代血統表

 

 

 ティラトーレ(4番人気)はパドックでうるさい面を見せていましたが、むしろ気力旺盛に映り、脚取りも軽快。前回は好位に控えましたから、もう少し脚をためて運ぶイメージでしたが、積極的に2番手を確保。ペースが速く、勝ち馬に早めに交わされる厳しい展開でも②着に踏ん張ったあたり、この馬も能力は高いですね。③着エストゥペンダ(9番人気)は馬体に無駄肉がなく、身のこなしは滑らか。上々の仕上がりでした。展開の恩恵はありましたが、急流を追いかける形でも脚がたまっていました。最速の上がりをマークし、接戦の③着争いを制しました。

 

 

 

 

 マイスターヴェルク(5番人気)はパドックでテンションが高かったものの、もともとうるさいタイプ。牝馬とすれば大柄で好馬体が目立っていました。内枠を生かしてソツのないレース運び。②着馬とはクビ+ハナ差④着と能力の片鱗は示しました。キタノクニカラ(13番人気)は小柄で華奢。非力な印象を受けますが、4コーナーでは他馬を弾くように進路を確保し、直線もジリジリと伸びていました。実戦タイプで、これからコツコツと力をつけていきそうですね。1番人気に支持されたレイユールは⑨着。序盤に行きたがり、その後は追いかけるのに脚を使った分なのか直線では本来の伸びが見られませんでした。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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