3月30日(日曜)に中山競馬場で行われた第32回GⅢマーチS(ダ1800m・4歳以上・ハンデ・晴れ・稍重馬場)はブライアンセンスが優勝。管理する美浦・斎藤誠調教師、騎乗した岩田望来騎手ともに当レースは初勝利。ブライアンセンスは北海道浦河町谷川牧場の生産馬。馬主は林正道さん。

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 ピュアキアンが仕掛けてハナを奪いましたが、揉まれたくはないロードクロンヌが積極的に運んだこともあって、1000m通過は60秒9というハイペース。最後は地力勝負になりました。

 

 

 

【レース分析】 ブライアンセンス(2番人気)は少しうるさい面を見せていましたが、気力旺盛。馬体の張りも素晴らしかったですね。4コーナーの勝負どころでスッと反応できませんでしたが、うまく馬群を捌けました。先に抜け出した2頭が急坂に差しかかって脚いろが鈍ると、最後は一完歩毎に差を詰めて待望の重賞タイトルを獲得。癖を知る岩田望来騎手のエスコートも光りました。

 

 

 

 

「相手はロードクロンヌと思って運びました。4コーナーではズブさを見せ、モタれ気味になる場面がありましたが、直線で手前を替えてからはスムーズに伸びてくれましたし、ステッキにも反応してくれました。ゲートを出るようになって進み具合が良くなっていますし、成長が感じられますね。ポテンシャルが高い馬なので、これでモタれる面が改善してくれば、更に上のレベルで活躍ができると思っていますとレース後に岩田望来騎手はコメント。昨年のマーチSは⑥着に敗れましたが、1年が経ってしっかりと地力を強化し、重賞に手が届きました。まだ直線でモタれるなど癖はありますが、その分だけ伸びしろも十分と考えていいでしょう。

 

 

ブライアンセンスの4代血統表

 

 

マテンロウスカイ(9番人気)は今年に入って3戦目でしたが、テンションが上がり過ぎることはありませんでした。体の造りは非常に逞しく、歩様も力強いですね。その点からもダートをこなせる下地は備えていると考えていましたが、初めてのダート戦が重賞というケースはなかなか結果が出ないのも事実。それでも、インのポケットに収まり、砂を被っても苦にすることなく追走。3コーナー付近で内を掬うようにして先頭に立つと、追いすがるロードクロンヌを振り切って②着に好走。今後の展望が広がるレース内容でした。ロードクロンヌ(1番人気)は中2週で再び関東への遠征となりましたが、馬体をスカッと見せて上積みが感じられました。テンに脚を使った分、もうひと押しが利きませんでしたが、ハンデ57キロを背負い、重賞初挑戦ながら僅差③着。立派の一言ですね。

 

 

 

④着だったブレイクフォース(11番人気)はチークピーシズを着用した効果もあって気合乗りが早く、気配も良くなって上昇ムード。例によって後方待機策を選択。外を回さずに馬群を捌いて懸命に伸びてきましたが、脚抜きのいい馬場が、上位馬に味方した印象です。⑤着ホウオウルーレット(6番人気)は馬体に太め感がなく、暖かくなって硬さも取れてきました。いつも通り後ろから。しっかり脚を使っていますが、ブレイクフォースと同様に、乾いた馬場であれば、もっと差が詰まったはずです。本命として期待したピュアキアン(7番人気)は馬体が締まり、ハツラツした動き。ハナを切るまでにかなり脚を使わされてしまいましたね。息を入れたい3コーナーではマテンロウスカイに内を掬われてしまい、非常に厳しい展開に。今回は敗れましたが、重賞でも立ち回りひとつでチャンスはあるはずです。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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