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目黒記念 レース回顧

名手に導かれ、古豪復活

 2017年5月28日(日)2回東京12日12R 第131回目黒記念(GⅡ)は、単勝8番人気だったフェイムゲーム(父ハーツクライ×母ホールオブフェーム)が優勝。2015年の天皇賞(春)で2着に好走した古豪が昨春以降の不振を脱し、約2年3カ月ぶりとなる勝利を挙げました。通算して重賞は5勝目。C.ルメール騎手は10Rの日本ダービーに続き、同日2重賞制覇を達成。

それでは、レースラップです。

勝ち時計 2分30秒9 前半4.5F(4F)・中・後半4F 54秒5(47秒3)49秒147秒3

7.2 – 11.0 – 11.2 – 12.7 – 12.4 – 12.3 – 12.1 – 12.3 – 12.4 – 12.2 – 11.3 – 12.0 – 11.8

 

 スタートしてからメイショウカドマツがハナを切り、そのまま後続とのリードを広げて“大逃げ”の形に。しかし、前半5F通過は60秒7と平均ペース。離れた2番手のマイネルサージュ以降はかなり遅い流れだったはずです。

 勝ったフェイムゲームと2着ヴォルシェーブ。コース取りが2頭の明暗を分けました。フェイムゲームは直線入り口でスムーズに外へ持ち出して加速。それに対し、ヴォルシェーブクリプトグラムの外へ進路を取ろうとしますが、レコンダイトに押し込められて直線半ばまで窮屈に。その後、クリプトグラムの内に進路を切り替えてラスト1Fで馬群を抜け出し、いい脚は使いましたが、外からグングン加速してきたフェイムゲームの勢いに屈しました。

 フェイムゲームは初コンビながら力を引き出したルメール騎手の手腕が勝因だったのは間違いありませんが、トップハンデの58キロを背負いながらもメンバー最速の上がりで突き抜けたのは立派。7歳を迎えても、追い切りやパドックの雰囲気などからは衰えを感じませんし、今回の目黒記念制覇をキッカケに、再びGⅠ路線で活躍しても不思議はありませんね。

 3着はハッピーモーメント2番手を進んでいたマイネルサージュが大逃げを打ったメイショウカドマツを捉えに動いてくれたことで、3番手のハッピーモーメントには絶好の形と展開に。競馬がしやすくなり、自分のリズムを守って直線に向けました。最後は上位2頭の瞬発力の前に屈しましたが、直線半ばで一旦先頭のシーン。見せ場は十分でした。

 今回は昨年のアルゼンチン共和国杯の再戦と見て予想を組み立てました。ヴォルシェーブがアルゼンチン共和国杯3着時よりハンデ1.5キロ増に対し、モンドインテロは同レース4着時と同じ56.5キロと据え置き。これなら逆転可能と考えて◎に。対抗をヴォルシェーブ、▲フェイムゲーム(アルゼンチン共和国杯5着)としました。期待したモンドインテロは直線に向くとハッピーモーメントの後ろで外から蓋をされて窮屈な競馬を強いられ、不完全燃焼に終わってしまいました。ロスなく運べるはずの最内枠でしたが、これが裏目に出てしまいましたかね。アルゼンチン共和国杯組を上位に見立てたまでは良かったのですが、ババ抜きのババを引いてしまった感じ。ただ、こればかりは仕方ありません。

text by 京増真臣/構成・藤原

 


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