2025年12月7日(日) 5回中京2日

 注目の先行争い。ナルカミはスタートがひと息とあって無理をせず4番手から。スタートが速かった1枠の2頭が行く構えを見せたが、これに絡んでいったのがダート2戦目のシックスペンス。向正面に入ってダブルハートボンドは引いたが、ウィリアムバローズとシックスペンスはそのままハナ争いを演じる。3ハロン通過は35秒8。これは過去10年と比較してサンビスタが勝った2015年に次ぐ2番目に速い数字。1000m通過60秒3も過去と比較して速い。展開的には差し有利。そんななかダブルハートボンドは3番手でレースを進めて、ラスト12秒3─12秒1の加速ラップで押し切ったのだから強い。ラスト3ハロン目が12秒9とここで息が入ったのも大きかった。一旦は完全に抜け出して、最後内からウィルソンテソーロが来るともうひと伸び。牝馬の勝利は前述のサンビスタ以来2頭目。まだまだ底を見せておらず、一体どこまで強くなるのか。

 ウィルソンテソーロは中団の内でジッと脚をためて展開的には最高だった。このレースは3年続けて②着。特にここ2年はハナ差。最高の立ち回りをして敗れたのだから、相手を誉めるしかない。③着にはラムジェットが入って、データ室は的中。3連複10点買いで8,700円の払い戻しなら十分だろうと自画自賛。道中は中団の後ろ。内を突いたウィルソンテソーロに対して、こちらは外へ。一旦は直線入り口で外からメイショウハリオに交わされたが、外に切り返して加速。ゴール寸前で差し返した。メイショウハリオのラスト3ハロンはメンバー最速。道中は後方にいて3ハロン標から仕掛けてよく追い上げたが、前を行くルクソールカフェが4角で膨れたことで、内のラムジェットが外を回され、更にその外を回る形に。「結果的に4角で外へ振られてしまったのが痛かった」と武豊騎手。

 アウトレンジは好位の後ろで勝ち馬を見ながら。4角ではウィルソンテソーロの外。「3~4角でズブさを見せて、少し置かれる形に。あそこでポジションをキープしたかったのですが、しんどくなりました」と松山騎手が話していたようにペースが落ち着いた地点で若干置かれ気味。直線は狭いところから渋太く脚を使って掲示板は確保。1番人気のナルカミはまさかの⑬着。スタートや枠の並びもあるが、行きっぷりがひと息。「ゲートに行くまでは落ち着いていましたが、スタートしてからトモの踏ん張りがなく出負け。出していってポジションを取りましたが、いつもなら手応え良くもっとグイグイ行くところ、すぐに折り合いがついてしまったので」と戸崎騎手。勝ち馬を見ながら運べたが、勝負どころの手応えが違い過ぎた。1ハロン標の手前で一杯に。自分の形に持ち込めなかったのは大きいが、左回りもまだ半信半疑。ただ、素質は一級品。今後の巻き返しに期待したい。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。