2017年11月5日(日) 5回京都2日
暮れのG1チャンピオンズカップにつながる第8回 みやこステークス(G3)を制したのは、2番人気のテイエムジンソクでした。エルムSの雪辱を果たす重賞初勝利。古川吉洋騎手はシリウスS続く今年の重賞2勝目。好調です。木原一良調教師は2014年フーラブライドによる中山牝馬S以来の重賞勝ち。それではレースラップです。
1:50.1(12.0 – 11.2 – 12.3 – 12.3 – 12.3 – 12.6 – 12.1 – 12.4 – 12.9)
レース全体でテンが最も速く、最初のコーナーの途中からペースが落ちるのは例年通りですが、1000m通過1分0秒1は悪くない数字。極端に緩むことはありませんでした。ただ、3コーナーで12秒6と最も遅いラップを刻みます。勝ったテイエムジンソクはここで先頭との差を詰めて並びかけていきました。そしてその勢いのまま12秒1とペースアップ。ここが絶妙。ラスト1ハロン12秒9は過去10年と比べて2番目に遅い数字ですが、早めに仕掛けて作った貯金もあって完勝でした。私には古川騎手がエルムSの敗戦を糧にした騎乗に思えましたね。
2着には9番人気のルールソヴァールが入り、馬連9,480円の要因となりました。レースでは終始勝ち馬を前に見る形。コーナーで外にモタれる感じでしたが、勝ち馬に喰らいついていって想像以上の頑張り。正直、休み明けの昇級戦でここまで走るとは思っていませんでした。前走時から装着しているブリンカーで集中力が途切れなくなったのが大きいのかも知れません。キングズガードは最後方からのレース。上位2頭とは対照的に勝負どころでは外々を回り、直線も大外からメンバー唯一の上がり36秒台で追い込んできましたが、如何せん前とは差があり過ぎました。ただ、折り合いを考えると仕方がなかったともいえます。距離自体は問題なかったです。
タムロミラクルは中団の後ろからレースを進めて、勝負どころでは少し捌きづらいかなとも思いましたが、直線では意外とスムーズに外に出せてジワジワと伸びてきました。昨年は1分51秒0で走って9着。自分の時計では走っています。モルトベーネはスタートの後手が痛かったですね。直線はジワジワ伸びていますが、今日のレースでは上位から離された5着まで。力を出し切れませんでした。
そして、1番人気のエピカリスは8着でした。レパードS(1分52秒9の決着)のようなユッタリした流れではありませんでしたし、ヒヤシンスSでも中盤2ハロンが12秒9-12秒9でしたから、初めて経験する古馬混合重賞のペースは楽ではなかったでしょう。3歳で馬券になった16年グレンツェントのレパードSが1分50秒6。14年ランウェイワルツのレパードSが1分50秒4。13年インカンテーションは1分50秒3でした。ある程度の時計の速い決着を経験していることは重要でしょう。とはいえ、勝負どころでは勝ちにいく動きを見せているのですから、私は悲観する必要はないと思います。今後の為にも必要な敗戦だったかなと。
text by 小林
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。