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アルゼンチン共和国杯 回顧

前途洋々たる未来

 2017年11月5日(土)5回東京2日目11R第55回アルゼンチン共和国杯(GⅡ)は、単勝1番人気に支持されたスワーヴリチャード(父ハーツクライ×母ピラミマ)が優勝。2着に敗れた日本ダービー以来に加え、初めての古馬との対戦でも勝利を収めました。管理するのは庄野靖志調教師。騎乗したM.デムーロ騎手は初コンビでしたが、パートナーの能力を存分に引き出しました。

 さて、当日版に掲載したコラム「データから推す」でも触れましたが、過去10年で8勝を挙げている4歳が今年は何と不在。そこで活躍したのが3歳。07~16年の10年間で僅か3頭の出走ながら[0・0・2・1]。牡馬に限定すると③③着で今年はスワーヴリチャードセダブリランテスの2頭が出走して①③着。来年以降も出走表に3歳馬を見つけたら要注目ですね。

 

それでは京増TMにレースを振り返ってもらいましょう。

勝ち時計 2分30秒0(晴れ・良)

前・後半5F 60秒4 59秒2

7.4 – 11.3 – 11.2 – 12.2 – 12.1 – 12.3 – 12.2 – 12.1 – 11.8 – 11.8 – 11.9 – 11.6 – 12.1

《参考》 10年アルゼンチン共和国杯 勝ち馬:トーセンジョーダン

7.0 – 11.1 – 10.8 – 12.2 – 12.2 – 12.1 – 12.2 – 12.3 – 12.1 – 12.2 – 11.8 – 11.6 – 12.4

※勝ち馬は翌年、天皇賞・秋を制し、ジャパンカップでも②着

【展開・ペース】

 押し出される感じでマイネルサージュが、ハナに立つ形。前半1000m通過は60秒4。道中での最も遅いラップが12秒3とほとんど緩むところがなく、淀みのない流れから地力勝負になりました。

【レース分析】

 勝ったスワーヴリチャード数字的には皐月賞の馬体重に戻ったものでしたが、春より馬体がひと回り逞しくなった印象。成長を感じました。レースは好位集団の直後に陣取り、インでジッと脚をタメて追走。直線に入るとマイネルサージュカレンミロティックの間に出来たスペースから瞬時に抜け出し、ゴール前は手綱を緩める余裕のある勝ちっぷり。優等生と言える上手な立ち回りも目を引きました。今後が楽しみになる内容でしたね。

手綱を取ったM.デムーロ騎手は「スタートが良く、直線でも余裕がありました。稽古に跨った時から自信がありましたが、3歳でこの勝ち方。本当に凄い能力を持っています」とその素質を絶賛。2010年と遜色ないラップ構成からもレースレベルは非常に高く、しかも3歳ながら56キロを背負って完勝したスワーヴリチャードの性能は優にGⅠを勝てるレベル。出走を予定している有馬記念でどんな走りをするのか注目です。

【スワーヴリチャードの4代血統表】

 ②着ソールインパクトは好位追走から、他の馬よりワンテンポ早く仕掛ける感じ。「前目で競馬をしようと思っていた。距離もハンデも良かったし、スタミナを生かした方がいい。最後は脚が上がりかけたけど、止まらずによく頑張った」と福永騎手。狙い通りに長所である追っての渋太さを存分に生かした好騎乗でした。

 ③着セダブリランテス無駄な肉が取れて馬体の造りは良くなっていました。セントライト記念を回避して4カ月ぶりの実戦。さらに、古馬との初対戦で、もうひと押しが利きませんでしたが、むしろ僅かキャリア4戦でこれだけ走れた点を評価したいですね。こちらも勝ち馬と同様に今後の展望は明るいと思います。

 本命を打ったデニムアンドルビーは⑧着。雨にたたられた4回東京開催で、馬場が傷み、今開催は外が伸びると踏んでいましたが・・・。蓋を開けたら、内が残るコンディション。雨が降りますと、各馬、内を避けて通る傾向になるので意外と傷みが小さかったのかもしれません。それに、瞬発力で勝負するタイプのデニムアンドルビーにとっては、もっとペースが遅く、上がり勝負になった方が良かったように思います。

 text by 京増真臣/構成 藤原

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 
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