2017年3月5日(日)中山で行われた第54回 弥生賞は、福永祐一騎手が駆るカデナ(中竹和也・栗東)が優勝。同馬は京都2歳ステークスに続く重賞2勝目となりました。

それではレースラップです。

12.4 – 11.4 – 12.8 – 13.2 – 13.4 – 12.7 – 12.3 – 11.9 – 11.4 – 11.7

中盤に13秒台が2回もある中緩み。3ハロン目ですでに12秒8とかなり遅いです。ダイワキャグニーが控えたことでマイスタイルが押し出される格好になりました。

 カデナは確かに大外を回るロスがあったのですが、これだけ団子になるとあまり気にならなかったですね。とはいえ、ディープ産駒らしい決め手でしたし、福永騎手も自信を持って乗っていました。何より中間の調整を見ても分かるように先を見据えての仕上げでした。それで結果を出せたのは大きかったと思います。

 問題は皐月賞につながるのかどうか?ですよね。2010年のヴィクトワールピサ以来、弥生賞からは皐月馬が出ていません。まったく同じ舞台でありながらもです。これは弥生賞と比べて本番のラップがシビアであることと無関係ではないと思われます。本番ではまず13秒台というラップは出てきません。これは過去10年で1度もありません。弥生賞に出てきた馬が弱いということではなく、適性がマッチしないということでしょう。同じ中山2000mで行われた前日の3歳未勝利の最速上がりが34秒5でした。カデナの推定上がりは34秒6です。このスローペースにしては少し物足りません。ちなみに昨年のマカヒキは33秒6でした。

 上がり目、内容といった点で今回の弥生賞ではカデナが一番でしょう。ただ、逆に言えば今年の弥生賞組は皐月賞では厳しいかもしれないという認識に至りました。

text by 小林 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。