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阪神カップ レース回顧

第12回 阪神カップ(G2)

 このレースがラストランとなるイスラボニータが有終の美を飾りました。しかもレコードというオマケつき。1994年にサクラバクシンオーがマークした1分19秒9のコースレコードを0秒4更新。競馬場ではファンから「ありがとう」の声援も。さすがに人気がありますね。管理する栗田博憲調教師は今年の重賞2勝目。この日の中山1Rで義理の息子にあたる栗田徹調教師がJRA通算100勝を達成しており、師にとっては節目の日となったようです。それではレースラップへ。

1:19.5(12.1 – 10.7 – 10.8 – 11.2 – 11.5 – 11.7 – 11.5)

 馬場も軽かったですが、過去10年の良馬場平均と比べて分かるように、前半から速いペースでレースが進みました。結果的に前で運んだ馬は全滅。しかも、最後1ハロンで加速しているように、速いペースを追走するスピードと、その上で最後にひと脚を使う総合力が問われました。上位馬はかなりのレベルと言えるでしょう。イスラボニータ、これで引退ですか。まだまだやれそうですけどね(笑) 子供達に期待しましょう。レースはテンに少し出していって序盤は行きたがっていましたが、途中からうまく抑え込んで運べました。前に2着馬を見る形で、中団でジックリと。直線に向いてからは先に動いたダンスディレクターよりワンテンポ遅らせての仕掛けから、針を通すように馬群の隙間から抜け出して、最後はダンスとの叩き合いをハナ差制してゴール。鞍上のルメール騎手、落ち着いていました。

 2着のダンスディレクターは7番人気。惜しかったですね。スタートを出て楽にいい位置を取れましたし、折り合いもスムーズ。この厳しいペースで勝ち馬に目標にされながら、ハナ差に踏ん張った内容は高く評価できると思います。一昨年2着、昨年4着ですか。イスラボニータは昨年2着。リピーターが強いレースですね。これは今後も使えるデータかと。

 上位2頭が内めで運んだのに対して、後方から外を回って追い上げたサングレーザー。上がりはレース最速タイの33秒5。同様にモズアスコットも4コーナーで大外を回る形で、こちらは最後は突き放される格好。3、4着馬は上位2頭と比べると大味な競馬でしたし、まだ共に3歳。来年が楽しみになる内容でした。レーヌミノルは内枠の良さを生かせなかった感じ。この流れで直線で外に出して差し切れるかというと……。力負けではないと思うので、巻き返しに期待しましょう。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。