5月5日に行われた第24回GⅠNHKマイルCは2番人気に支持されたアドマイヤマーズが力強くゴール前で抜け出して優勝。昨年のGⅠ朝日杯FSに続く、GⅠタイトルを獲得した。これで1600mに限れば5戦無敗。鞍上はM.デムーロ騎手。管理するのは友道康夫調教師アドマイヤマーズは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は近藤利一さん。

 

 

それでは京増TMにレースを振り返ってもらいましょう。

 

 

【展開・ペース】 スタート後、プールヴィルクリノガウディーイベリスの3頭が飛び出して主導権を争う。残り6ハロン標識を迎えるあたりでイベリスが単騎先頭。ただ、序盤に競り合った分だけラップタイムは上がり、前半3ハロン通過は2010年以降でも2位タイとなる速さの33秒9。直線半ばあたりで先行勢の脚いろが鈍り、中団、後方に待機していた差しタイプがゴール前で浮上した。

 

 

【レース分析】 アドマイヤマーズは共同通信杯から2カ月ぶりだった皐月賞が素晴らしい仕上がり。ピークの状態に映ったが、今回は皐月賞当時と変わらないデキに映った。瞬発力比べではなく、ハイペースの地力勝負はこの馬にお誂え向きだったか。中団の外目を追走し、直線半ばでは接触するシーンもあったが、怯むことなく脚を伸ばす。先行勢を飲み込んで抜け出すと内のカテドラル、外からケイデンスコールが伸びてくるものの、最後まで末脚の切れは衰えずにゴール。並ばれそうになってからの勝負根性はさすがだ。

騎乗したM.デムーロ騎手も「ここ2戦が1800~2000mを使ったので、スタートがゆっくりで予想したよりも後ろからになった。ただ、外の17番枠でもあったので、悪くないと思っていた。今回は得意のマイルに距離が縮まっていたので、負けたくないと感じていた。馬も勝とうとする気持ちが凄かったし、素晴らしかったよ」とコメント。2歳マイル王者が3歳を迎えても王座を譲ることなく防衛。先々は海外遠征も視野に入っているとのことで、世界にアドマイヤマーズの名が轟くか、これからの走りが本当に楽しみだ。

 

アドマイヤマーズ4代血統表

 

 本命に推したグランアレグリアは、今年緒戦となった桜花賞から中3週での出走。いくらかテンションは上がっていたものの、この程度なら許容範囲内。状態に関しては良かったと思う。

個人的には半マイル通過45秒8という速いペースでも、後続を待たずに桜花賞のように強気に動いて欲しかった。結果的に直線に向いても進路が開かず、外へ斜行してダノンチェイサーと接触。降着という憂き目に・・・。たらればになるが、前を走るワイドファラオが外へと動いた瞬間、プールヴィルワイドファラオの間に出来たスペースにそのまま突っ込めば違っていたか。また良馬場発表ではあったが、前日の悪天候の影響が残り、パンパンの馬場ではなかった点も運がなかったと言える。

 ②着ケイデンスコールは、毎日杯を叩かれて状態は上向き。鞍上の直線に賭ける“決め打ち”の騎乗が嵌まった印象はあるが、メンバー中、最速の上がりをマークして連対。これは地力がなければできないことだ。

 カテドラルはテンションが高いのはいつものこと。こちらも叩いて上昇ムードが窺えた。ケイデンスコールとほぼ同じ位置から、馬群を捌いて③着。前を走るグランアレグリアが外に動いたことでポッカリとコースが開いて進路が出来た。力は出し切って健闘。

 ダノンチェイサーはきさらぎ賞以来となったが、好仕上がり。道中はグランアレグリアをマークするように進む。直線に向いても脚があっただけに、やはり不利が痛かった。

 

 

                                 text by 京増真臣

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 
 

 
 
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