3月7日に中山競馬場で行われた第58回GⅡ弥生賞ディープインパクト記念(芝2000m・3歳・馬齢重量・曇り・良馬場)はタイトルホルダー(単勝4番人気)が優勝。騎乗した横山武史騎手、管理する美浦・栗田徹調教師とも当レースは初勝利。この結果、③着までに入ったタイトルホルダーシュネルマイスターダノンザキッドがGⅠ皐月賞の優先出走権を獲得した。タイトルホルダーは北海道新ひだか町・岡田スタッドの生産馬。馬主は山田弘さん。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

【展開・ペース】 今年のGⅡ弥生賞ディープインパクト記念は展開が結果に直結しました。すんなりとハナを切り、前半1000m通過62秒6(後半1000mは59秒4)のスローペースに落とした横山武史騎手の作戦勝ちでした。

 

 

迷いなき積極策でGⅠ馬を撃破

【レース分析】 タイトルホルダー(単勝4番人気)はパドックの外めを勢い良く周回。脚取りも実に軽やかで、ここを目標に調整し、万全の仕上がりに映りました。これまでダノンザキッドにはGⅢ東京スポーツ杯2歳S、GⅠホープフルSと2戦2敗でしたが、展開と馬場を味方につけて逆転に成功。残り3~2ハロン地点では11秒6→11秒0と加速。リードを保ち、しっかりと押し切りました。ただ、恵まれた点があるのは否めず、本番のGⅠ皐月賞で本命級の評価はしづらいところ。

「調教からいい感触でした。スタートが速いですし、今日の形はイメージ通りでした。まだ調教では2回、競馬では1回しか乗っていないので、すべてを把握し切ってはいませんが、乗りやすい馬ですね。何とかいい形でトライアルを勝てて良かったです。本番も頑張るので応援よろしくお願いします」とレース後に横山武史騎手がコメント。岡田スタッドの生産馬で、ファンの多いメロディーレーンの弟。軽快な先行力が武器であり、持ち味。長丁場を得意とする姉とは違い、中距離がぴったりですね。

 

タイトルホルダーの4代血統表

 

初黒星を喫したダノンザキッド

 シュネルマイスター(単勝2番人気)は当日の馬体重がプラス6キロ。馬体は一段と逞しくなり、迫力満点ですが、胴の詰まった体型を見るとマイラーかなという印象を抱きました。2番手を進み、絶好のレース運びでしたが、直線半ばからは勝ったタイトルホルダーと脚いろが同じになって差を詰め切れず。このあたりは距離が影響したように映りました。

 

 

 ダノンザキッド(単勝1番人気)は見栄えのする好馬体。身のこなしは滑らかでした。鍵になるレース前のテンションもここ2戦よりは我慢が利いていました。本番を見据え、折り合い面の確認と、どれだけ脚を使えるかを測ったような乗り方。直線に向き、残り1ハロン付近で左手前に替わってからの伸びは悪くありませんでしが、不向きな展開を考慮しても少し物足りない点は否めず。GⅠ皐月賞でも、すべてがうまく噛み合わないと勝ち切るのは難しいのかも。牡馬クラシック戦線の予想が難しくなってきました。

 

 

                          

text by 京増 真臣

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・連対馬の前走を見ると、勝ち馬はGⅠ④着、②着馬は1勝クラスで優勝。連対候補の条件を満たしていた。

〇枠順・・・8枠のシュネルマイスターが②着に好走。たとえ、頭数が少なくても外枠に入った馬には注意が必要だ。

〇GⅠ実績・・・前走でGⅠを勝っていたダノンザキッドは③着。馬券圏内は確保したものの、来年以降は連軸として狙うのは危険だろう。7・8枠に入り、連対条件を満たしていた馬から軸を選ぶのが無難か。

 

 

 

《弥生賞ディープインパクト記念 2016-20》

 

 


 
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