1月21日(日曜)に中山競馬場で行われた第65回GⅡアメリカジョッキークラブカップ(芝2200m・4歳以上・別定・曇り・不良馬場)は単勝3番人気に支持されたチャックネイトが優勝。管理する美浦・堀宣行調教師はアメリカジョッキークラブカップは初勝利。騎乗したR.キング騎手はJRA重賞初勝利となった。チャックネイトは北海道千歳市社台ファームの生産馬。馬主は金子真人ホールディングス(株)

 

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

 

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【展開・ペース】 確たる先導役が不在。どの馬が主導権を握るのかも焦点のひとつでしたが、横山武騎手のマイネルウィルトスの逃げは意外。最内枠でしたから包まれたりするのを嫌って積極的に運びました。不良馬場で前後半ほぼイーブンの平均ペース。地力勝負に、馬場の巧拙が加味された印象です。

 

 

 

 

【レース分析】 チャックネイト(3番人気)は去勢しているように気性の激しさを内包しますが、今日はパドックで引き手が1人だったように精神面が大人になってきました。脚捌きも軽快で仕上がりは良く映りました。3番手を確保して正攻法の立ち回り。直線では一旦、ボッケリーニに前に出られましたが、最後は差し返してR.キング騎手は嬉しい重賞制覇。今日のようなタフな馬場では、外国人ジョッキーの馬を動かす技術が生きますね。


 

 

 

 「馬場状態が悪かったので馬のリズム重視で走らせ、手応え良く運ぶことができました。直線に向いてからは瞬発力の差が出て劣勢になる場面がありましたが、素晴らしいスタミナのおかげで勝つことができました。私がサポートしていただいている厩舎の所属馬でもあり、結果を出せて嬉しいですとレース後にR.キング騎手はコメント。去勢明け2戦目に3勝クラスを突破すると続くアルゼンチン共和国杯で③着に健闘。勢いに乗って年明け緒戦に別定GⅡ勝ち。悪路でも気持ちを切らすことなく駆け抜けた点にも去勢効果が感じられました。完全にひと皮剥けて充実期を迎えています。

 

 

チャックネイトの4代血統表

 


ボッケリーニ(2番人気)は馬体をスカッと見せていたように、8歳でも張りが良く、覇気も旺盛。心身ともにまだまだ若々しいですね。前を射程圏内に入れながら、馬場のいい外めを通って完全に抜け出しましたが、今回は勝ち馬の渋太さ、勝負根性に屈して惜敗を喫しました。クロミナンス(5番人気)は体が絞れ、少しうるさいくらいでハツラツとした動き。勝負どころは馬場の悪い内めを通らされて、手応えも良く見せませんでしたが、ジワジワと伸びて③着。良馬場ならもっとパフォーマンスが上がりそうですね。

 

 

 

モリアーナ(4番人気)はホライゾネット着用。テンションが上がっておらず、身のこなしは滑らかでした。最後方から終い勝負に徹し、しっかり脚は使えました。2200mを克服したことで今後の選択肢が増えて、収穫はありました。マイネルウィルトス(1番人気)は柔らかい身のこなしで、気力も充実。8歳を迎えましたが、衰えは皆無。ハナに立って、後続の目標になった感じはありましたが、勝ちを意識したいい騎乗でした。カラテ(6番人気)は歩様に勢いがあって、仕上がりは良かったと思いますが、3〜4コーナーで手応えがなくなり、直線も伸びあぐねてしまいました。今回に関しては休み明けが影響したのかもしれません。

 

 

 

text by 京増 真臣

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

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