2022年10月29日(土) 4回阪神8日

平均は京都開催

 4回阪神開催最終週でしたが、内外互角で、まだまだペース次第で時計が出る馬場。前半34秒1は昨年と同じでそこまで速くありませんが、大きくラップを落とさずに推移して、基本的には差し馬向きの流れ。そんなわけで好位でレースを進めて抜け出したダイアトニックは完勝と言える内容でした。同馬は2019年の当レース覇者で、2020年高松宮記念③着、2022スプリンターズS④着ですから能力はG1レベル。その上、1400mでは今回の勝利を含めると7.1.1.0と④着以下なし。ifの話になりますが、もしも1400mのG1が存在していればタイトルの一つや二つは取っているかも。

 ララクリスティーヌはスタートからずっと勝ち馬を前に見る形。ただ、勝負どころの手応えは勝ち馬と比べて劣勢。それでも直線は渋太く伸びています。スムーズな競馬ができたとはいえ、力をつけていますし、この馬も1400m適性が高いです。③着にも同じ前走朱鷺S組であるルプリュフォールが入りました。朱鷺S上位馬は今後もちょっと注意しておきたいですね。レースは後方からマイペースで追走。勝負どころでは外を回し過ぎずに直線へ。前が壁になるかなとも思いましたが、意外とスムーズ。ただ、最後は前を走るロータスランドが右ムチに反応して外へ流れたことによって、この馬は更にその外へ。「ゴール前で前の馬がヨレてしまったのが響いたね」と武豊騎手。いい伸びでした。トゥラヴェスーラは中団の後ろで内々を立ち回る形。上位陣で最もロスなく運べたのはこの馬。同舞台の春の阪急杯で②着ですし、1400mも守備範囲ですが、「いつもほどの切れがなかったです。1400mだともうひとため必要かもしれません」とは鮫島克駿騎手。

 1、2、3番人気は揃って掲示板外に終わってしまいました。ロータスランドは爪を傷めてセントウルSの予定をここに切り替えた格好。道中は勝ち馬と同じような位置取りで、1頭分だけ外。上位陣には決め手で劣りましたが、②着馬とはコンマ1秒差。休み明け、位置取りを考えると悪くはありません。3歳馬マテンロウオリオンは最後方からの競馬。4角では前のサブライムアンセムが外に膨れたことにより、大外を回った同馬のロスはかなり大きくなりました。上がりはレース最速タイでしたが、さすがに前との差が大きかったです。ダービー以来でしたが、距離はやはりマイル前後が良さそう。1番人気のホウオウアマゾンは⑩着。昨年の③着馬ですが、レース前に安藤助手は「まだ七~八分という感じです」とコメント。「他馬を気にして右にササるような感じだったし、ペースが上がった時についていけなかった。それに直線も反応がなかったね」とC.デムーロ騎手。昨年の前半は自身34秒1ですが、ハナを切る形で1分20秒7の決着。阪神C②着時は前半3ハロン34秒9で脚をためる形。今回はこの馬には流れも速く、本質的に1400mは忙しいかもしれません。

text by 小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。