2017年10月22日(日) 4回京都7日目
雨が降り続き、不良馬場で行われた今年の菊花賞。結果は、単勝1番人気のキセキが優勝したものの②着には10番人気のクリンチャーが粘り込んで馬単15,890円。更に③着には13番人気ポポカテペトルがゴール前で盛り返すように伸びて食い込み、3連単は559,700円と波乱の決着に。
このレースを△(二重△)→◎で的中させたのが美浦編集部の菊池記者。クリンチャーに本命を打った根拠を藤原が聞いてみました。
藤原 菊池記者はプロフィールの予想スタンスの欄に「実戦的な血統分析、それに業界内で飛び交う情報を織り交ぜたハイブリッド予想」と記していますが、今回は血統を重視したんでしょうか?
菊池 そうですね。菊花賞は3000mを走るわけですからもともとタフな舞台設定。加えて大量に雨が降ったことで消耗戦になるだろうと考えました。
藤原 ◎のクリンチャーは父ディープスカイ、母父ブライアンズタイムですが。
菊池 こういったタフな長丁場で底力を要求された際に結果を出すのがロベルト系のブライアンズタイムなんです。
藤原 天皇賞(春)を勝ったビートブラックや淀みない流れの皐月賞を制したディーマジェスティなんかは母父ブライアンズタイムですね。
菊池 キツい流れで4コーナー先頭。負けて強しだった皐月賞の内容も再評価してクリンチャーを本命にしました。
少し古くなりますが、菊池記者はオウケンブルースリが勝った08年の菊花賞でも15番人気で②着に駆けたフローテーションに本命を打って馬単26,980円を的中させていました。来年以降も予想印には注目ですね。
実は私、藤原は③着ポポカテペトルが本命でした。クリンチャーが無印のため、馬券をGETするには至りませんでしたが、一応、本命の根拠を簡単に・・・。
ポポカテペトルは毎年、夏に新潟芝2200mで行われる1000万クラスの阿賀野川特別を勝っていました。
施行距離が2200mに固定された05年以降、3歳で勝利した馬を列挙しますと・・・。
08年 オウケンブルースリ 2分11秒9 (菊花賞①着、ジャパンカップ②着) 10年 ヤマニンエルブ 2分13秒0 (セントライト記念②着) 11年 オーシャンブルー 2分13秒7 (有馬記念②着、金鯱賞①着) 16年 ポポカテペトル 2分11秒7 |
新潟芝2200mは緩みのないラップで推移し、高い総合力が要求されやすい条件。クラス再編成後で、出走する4歳の質も高く、かなりの資質を備えていないと3歳で勝利を収めるのは難しいんです。
11年以降は長らく3歳馬の優勝はなかったんですが、ようやく今年、ポポカテペトルが勝ちました。馬場差はあれど、勝ち時計は08年を凌ぐ2分11秒7。次走以降も狙い続けようと考えていました。
現状、ポポカテペトルは瞬発力に欠けるので、雨が降って速い上がりを要求されなかったのも良かったですね。しかし、前半かなり行きたがりながら、最後までバテずに脚を使ったレースぶりにはただただビックリ。完成されれば大仕事を成し遂げられる逸材だと思います。まずは激戦のダメージをケアし、元気に戦列に復帰してほしいですね。
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。