2:25.1(12.6 ‐ 10.9 ‐ 12.2 ‐ 12.3 ‐ 12.5 ‐ 12.5 ‐ 12.6 ‐ 12.5 ‐ 12.3 ‐ 11.6 ‐ 11.3 ‐ 11.8)

 平均ラップの2ハロン目が10秒9と速いのは、最初の1コーナーまでのポジション争いによる。昨年はそこから12秒9、12秒8、13秒3とかなり遅いラップを踏んだが、これは例外。1コーナーから下りが続くし、例年は12秒前半~半ばで推移する平均的なラップ。向正面~3角手前の登り坂でも極端なペースダウンはない。そこから短い平坦部分を挟んで下りになるが、ここで動くと長い直線で保たないので我慢の為所。ちょうど4コーナーにあたる残り600m標識付近でペースアップ。直線半ばには府中名物「だんだら坂」があるが、上がりは平均34秒7と速く、スタミナと決め手の両方を求められるレース。一瞬の切れよりも持続的に脚を使えるタイプがいい。

 

ダービー出馬表

 ダノンプレミアムが最内枠を引いた。折り合いに不安があるだけに一気に行ってしまう可能性もなくはないが、この大舞台でハナを切る可能性は低いでしょう。引っ張ってでも前に馬を置いて我慢させるはず。もう少し中が良かったけど、外枠よりは良かった。タイムフライヤーは皐月賞と同じ内枠。レースが下手な馬ではないので、枠なりに進んで脚をタメる形か。アドマイヤアルバはテンにソロッと行きたいと思うので、出していくとは考えにくく、今回この枠なら自然と中団~後方から。キタノコマンドールはM.デムーロ騎手がどう乗るかだが、極端に遅いペースにでもならない限りは後方から4角で外に出すいつもの競馬になるのでは。ゴーフォザサミットは今回と同じ舞台である青葉賞で難なく好位につけられた。この枠なら同様に好位のインで運べそうだし、蛯名騎手もわざわざ外々を回る選択肢を選ぶことはない。

 ブラストワンピースは内過ぎず外過ぎずの偶数枠。最高の枠を引いたのでは。毎日杯は内枠でスローペースだったが、前半3ハロン36秒0、4ハロン48秒0なら、そこまで遅くはない。ある程度のポジションでレースを進められそう。皐月賞のオウケンムーンは行き脚がつかず、それを挽回する為に馬場の悪い内を通って脚をなくしたが、出脚が戻れば中団ぐらいにつけられるはず。京都新聞杯は先頭が飛ばす形だったとはいえ、2番手のステイフーリッシュも結構なペース。外枠から出して行っても折り合っていたし、今回の枠なら無理なく先行できそう。鞍上が横山典弘騎手だけに他馬の出方次第でハナもありえる。問題は輸送。共同通信杯のようにテンションが上がって馬体が減らなければ。エポカドーロは戸崎騎手が「先手を主張する馬が多く、その後ろから行こうと先生と話していました」という談話の通り、皐月賞は離れた4番手でマイペース。内のダノンプレミアム、ステイフーリッシュを見ながら、外のジェネラーレウーノを行かせて今回も4番手か。ゴーフォザサミット、サンリヴァルあたりとは前後する可能性がある。

 グレイルは皐月賞は出遅れたが、共同通信杯は大外枠とはいえ普通に出ている点を考えると、今回も中団以降で終いを生かす形になりそう。エタリオウは鞍上がH.ボウマン騎手で位置を取りに行く可能性がある。外めの6、7番手あたりで機を窺いそう。先週はアーモンドアイが勝ったとはいえ、ステルヴィオはロードカナロア産駒で、C.ルメール騎手も距離に自信を持っているわけではない。できるだけ早く内に入れたいはずで、そうなるとジックリと後方からのレースになりそうだが、この鞍上だけにペース次第では途中から位置を取りに行く可能性もある。皐月賞のジェネラーレウーノは後続を離して逃げた先頭集団の一角。当時も無理に行っていたわけではないので、今回も馬の気に任せてハナを切りそう。ワグネリアンはこの枠なら後方からの競馬になるだろう。終い勝負に徹してどこまでといった感じ。サンリヴァルはちょっと厳しい枠を引いてしまった。今回も位置取り的にはエポカドーロを見ながらといったレースになりそう。

1列目⑯

2列目①⑩

3列目⑥⑫⑱

4列目③⑧⑭

5列目②⑦⑨⑪

6列目④⑬

7列目⑤⑮

8列目⑰

 

 まず予想の前提として、前走・2走前と続けて馬券に絡めなかった馬は軽視したい。グレイル、タイムフライヤーがこれに該当する。また初芝も厳しい。テーオーエナジーが該当。これに「芝1800m以上で重賞勝ち」というファクターで篩に掛けると、ダノンプレミアム、ゴーフォザサミット、ブラストワンピース、オウケンムーン、ステイフーリッシュ、エポカドーロ、ステルヴィオ、ジェネラーレウーノ、ワグネリアンの9頭が残る。

 ⑩ステイフーリッシュを◎に推したい。今年の京都新聞杯は優秀。また、過去の京都新聞杯で1000m通過1分を切り、レース上がり36秒を切るレースで、自身34秒台で上がって勝った馬は過去10年で4頭。ダービーではそれぞれ、ゲシュタルト④着、トーセンホマレボシ③着、キズナ①着、サトノラーゼン②着。ホープフルSは新馬戦を勝ったばかりで完成度の差といえるし、共同通信杯は馬体減りが影響したもの。輸送でイレ込まず、馬体さえ維持できればチャンスは十分にあると思う。相手は⑧ブラストワンピース。いい枠を引きました。推奨理由は毎日杯の回顧で書いた以下の通り。

 「過去10年、1分46秒台の決着で中盤に12秒台後半のラップがない毎日杯は、2008年、2013年、2014年と3回ありました。勝ち馬はディープスカイ、キズナ、マイネルフロスト。それぞれの日本ダービーでの成績は①①③着。瞬発力勝負でない点が今年とは違いますが、覚えておいて損はないかもしれません」

 以下は残りの馬の評価。

 昨年の朝日杯FSはレース中盤2ハロンのラップが速く、上がりも34秒0と底力や瞬発力が必要な総合力の高さが問われたレース。そこで完勝だったダノンプレミアムは強い。一頓挫明けだが、デキも悪くない。ただ、調教でも見せていたように折り合いに不安を残す。大歓声の中でのスタンド前発走、2400mで足をすくわれる可能性はあるだけに全幅の信頼は置きにくい。ゴーフォザサミットはいい枠を引いた。青葉賞と同じように好位のインで脚をタメてひと伸びを期待したい。この馬が勝てばキーワードは「そろそろ」かな。そろそろ蛯名騎手が勝っていい。そろそろ青葉賞から勝ち馬が出ていい。オウケンムーンは活躍が目立つ共同通信杯勝ち。過去5年の勝ち馬から3頭が馬券に絡んでいるが、共同通信杯→皐月賞→ダービーのローテーション。間に若葉Sを挟んだメイケイペガスターは⑪着。スプリングSを挟んだリアルスティールは④着。この馬は黄金ローテー。ただ、④着にゴーフォザサミットがいたけど、あちらは休み明けでスタートでも後手を踏んだし、今年はメンバーが?で内容的にも恵まれた感じ。エポカドーロは皐月賞馬なのに人気(現在5番人気)が……。新馬戦で上がり34秒2という脚を使っているが、1000m通過が1分4秒4のスロー。やはり、底力が問われるペースになった時に切れる脚を使えるかどうかというと難しい気もする。それなら、皐月賞で強い競馬をしているジェネラーレウーノの方が怖い。8枠の逃げ馬ですか。サニーブライアンになれるかどうか。ステルヴィオは朝日杯FSが完敗の②着だったけど、距離が延びればと思わせる内容だった。C.ルメール騎手なら出していって折り合いをつけるといった離れ業もありそう。ワグネリアンは末脚勝負になると予想しているので展開に左右される点が弱み。

 ⑧⑩の馬連、ワイドが本線。3連複なら⑧⑩から①⑥⑮⑯⑰へ5点。

 では、皆さん。それぞれのダービーを楽しんでください。私も目一杯楽しみます。ウインズ栗東ですけどね……。小林でした。

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