旅うまチャレンジスタンプラリー(名古屋編)

 

 

 ようやく天気に恵まれました。この時季は晴れたら晴れたで暑いです、M.Mです。

 今回はダービーシリーズ2018開催中ということで東海ダービー当日2018年6月5日(火)の名古屋競馬場へ行ってみました。昨今はいろいろと「平成最後の〇〇」などと言われていますが、今年の東海ダービーも平成最後の東海ダービーとなります。また、それ以外にも「最後の〇〇」が近づいているのですが、それは最後にお話したいと思います。

 名古屋競馬場は愛知県名古屋市港区に位置し、1949年の開場です。コースは1周1100mの右回りでコーナーは比較的緩く、直線は日本一短い194mです。このことから、全般的な傾向として、逃げ先行が圧倒的に有利な競馬場と言えます。直線だけで一気に差し切るのはよほど力があるか展開が向かないと厳しいコースだと思います。

 所属騎手では通算3000勝以上を挙げ、各地の重賞にも頻繁に遠征する岡部誠騎手をはじめ、引退・出産を経て現役復帰した、女性騎手日本最多勝記録を更新中の宮下瞳騎手、宮下騎手の記録を追う木之前葵騎手の二人の女性騎手などがいます。

 交通手段は路線バスもありますが、分かりやすいのは名古屋駅からの「あおなみ線」です。名古屋駅から10分少々で、最寄り駅「名古屋競馬場前駅」からも徒歩5分ほどです。ここで耳寄りな情報をひとつ。名古屋競馬開催中に「名古屋競馬場前駅」まで往復きっぷを購入し、場内の総合案内所で復路きっぷを提示すると、特別観覧席(全席指定、通常700円)か、グリーンホール(全席自由、通常500円)がなんと無料になります。これは是非オススメしたいと思います。そのほかにも「金シャチプレミアムラウンジ」なるものもあり、結構値は張りますが、プレミアムな気分で競馬を楽しむことも可能です。

特別観覧席

 

 というわけで私も無料で特別観覧席へと入場しました。第2スタンドなので直線半ばの位置になりますが、快適です。

 続いて場内のご紹介を。入場門を入ると右手、左手には食堂街が並んでいます。第2スタンド内にも食事処がありますが、一応名古屋っぽいものを食べておこうかと入場門を入って左手にある「勝や」さんできしめん(400円ほどだったと思います)とアルコールでエネルギーチャージ。

食堂売店

勝やのきしめん

 

 そして入場門を入って右手の広場には“ヤツら”がいます。知る人ぞ知る、昨年グリーンチャンネル「日本列島ダービーの旅」でグリーンチャンネルキャスター小堺翔太さんの競馬新聞をビリビリと食いちぎった、ヤギの「チップ」と「ポテト」です。どっちがどっちか分からんがな、という方、角がある方が兄のチップで、赤い首輪の方が弟のポテト、だそうです。ということは手前が弟ですね。我関せずといった感じでのんびりしていましたが、とりあえず私は新聞をしまっておきました。

チップとポテト

 

 パドックは入場門を通って左手の奥にあります。屋根のある場所、段差がついている場所もあり、見やすいパドックだと思いますが、個人的なオススメはスタンドから見て「向こう側」、いわゆる大多数のお客さんが集まるのとは反対側にあたるポジションです。段差がないので目線は低くなりますが、お客さんが圧倒的に少なく、近くで見るには絶好のポジションだと思います。

 そしてスタンドを通り抜けてコースに出ると、馬との距離はかなり近く、レースを間近で見られるのですが、名古屋競馬場の砂は個人的に他と比べてかなり白くてサラサラしていると感じています。そのため風が強い日にゴール前でカメラを構えようものなら、顔面に結構砂が飛んできて「プップッ」なんてことにもなりますのでご注意ください。

 

 さて、当日のメインレースである「東海ダービー」ですが、戦前からの注目は何と言ってもデビューから無敗の10連勝、圧勝続きの牝馬サムライドライブがどんな勝ち方をするか、ということでした。当然のように単勝オッズも断然の1.0倍。パドック気配も良く見え、ゲートさえ決めれば……と思っていました。

 しかしながら、レースはいつも通りスッとハナを切ったものの、前半から執拗なマークを受け、プレッシャーをかけられる展開。それでも勝負どころで後続を振り切って直線では勝負あったかと思えたところ、中団インで虎視眈々とマイペースを守っていた4番人気ビップレイジングが4角大外から直線一気の末脚で、ゴール寸前に並ぶ間もなく差し切っての大金星。初めてサムライドライブに土をつけ「平成最後の東海ダービー馬」に輝きました。

東海ダービーのゴールシーン

 

 ここで始めにお話したもうひとつの「最後の〇〇」について。現在の名古屋競馬場は老朽化が激しく、ネット投票の普及などで黒字経営に転換していることもあり、現在トレセンとして使用されている愛知県弥富市の弥富トレセンへ移転することが決定しています。新しい競馬場は2022年4月の開場を予定しており、現在の名古屋競馬場で開催される最後の競馬まであと4年を切っています。ということは現名古屋競馬場での東海ダービーもあと3回でしょうか。現在の名古屋競馬場は取り壊される予定になっています。

 個人的には、売り上げが回復してきたとはいえ、今の時代に(移転ではありますが)新しい競馬場ができるとは思ってもみませんでした。現在はネットの売り上げが大半を占めているなどの理由で、新競馬場は収容客数も現在の半分以下、アクセスの点でも現在よりはかなり不便な場所になります。ネット投票時代とはいえ、多数のお客さんが来ることを想定しないというのは若干の寂しさもありますが、時代の流れもあるのでしょうか。私は新競馬場を訪れる時が来るのも楽しみにしています。

 もし、名古屋競馬場に行ったことがないという方がいれば、取り壊されてなくなってしまう前に現在の名古屋競馬場を訪れていただきたいと思いますし、新競馬場に移転してからも是非足を運んでみていただきたいと思います。

 さて私は東海ダービーの表彰式もそこそこに、急いで名古屋駅方面へと戻り、翌日の東京ダービー観戦のため、東京行きのバスへと飛び乗りました。というわけで次回は大井編です。またお会いしましょう。

 

競馬ブック M.M

 競馬があるところにはどこへでも足を運び、JRA、地方競馬場を踏破。2016年には香港にも遠征。JRAは勿論だが、地方競馬が大好物。ただ、馬券はド下手という致命的な弱点を持つ。どうしても競馬に関わる仕事がしたいと一念発起して、2017年競馬ブックに転職。業務で校正など、日々「日本語」と格闘中。