2018年9月23日(日) 4回阪神7日

 ダービー馬ワグネリアンが秋緒戦を快勝しました。福永騎手が怪我のために藤岡康太騎手のテン乗りとなりましたが、見事に代役を果たしましたね。この後は距離適性を考慮して天皇賞秋へと向かうとのこと。結果的に逃げたメイショウテッコンを除くと、ダービーからの直行組が6着までを占めました。

2:25.6(13.0 – 11.2 – 12.5 – 12.5 – 12.7 – 12.5 – 12.5 – 12.3 – 11.8 – 11.2 – 11.3 – 12.1)

 時計は過去10年平均と同じ。ただ、この日は良馬場でしたが、時計のかかる馬場でした。それを考えると道中のラップも(例年と比べて)遅いということはなく、残り4ハロンからしっかりと脚を使われています。逃げたメイショウテッコンがこのラップですから、後続はかなりのスローで、切れも問われる早めのロングスパート戦いった様相。その分、ラスト1ハロンはかかりましたが、全体的なレベルは水準以上と言っていいのでは。

 勝ったワグネリアンは中団の後ろで折り合いに専念。最初から外を上がっていこうと考えていた様子で、鞍上が馬を信じていたことが分かります。3コーナーからジワジワとポジションを上げて、外から差し切りました。着差以上に強い内容。今後、気になるのはやはりテンションの高さ。折り合いが気になるだけに菊花賞ではなく、天皇賞秋を選んだのも頷けます。

 エタリオウはスタートで少し狭くなりましたが、行く気もなく最後方から。鞍上は結構早くから促しているのですが、瞬時に反応するといったタイプではないですね。ただ、この流れで半馬身差の2着にきた脚は上々。最後は内にササりながらでしたが、距離延長は楽しみといった走りでした。

 逃げたメイショウテッコンは外のビッグスモーキーに先制されますが、内の馬と接触して行きたがったこともあり、1角入口でハナを奪います。その後はマイペースに持ち込んで、ラスト4ハロンから徐々にペースアップ。エポカドーロといった鈴をつける役がいなくなった点は僥倖でしたが、速い上がりに対応してコンマ1秒差まで粘った点は収穫。菊花賞を逃げ切るのはハードルが高いですが、同じ京都外回りで行われた京都新聞杯でも渋太かったですし、スタミナを生かせる展開に持ち込めれば面白い一頭でしょう。

 エポカドーロは本紙予想でメイショウの後ろの2番手が想定されていましたが、スタートで大きく躓く不利。後方からになってしまいました。道中はできるだけ内でロスを少なくし、勝負どころは勝ち馬についていって、直線はその外へ。復帰緒戦、上がりの速いレースを大外から追い上げるといった展開を考えると悲観する内容ではありませんでした。

text by小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。