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第66回 日経新春杯 回顧

 

2019年1月13日(日) 1回京都4日

 

 昨年の菊花賞で⑤着に入ったグローリーヴェイズが2.7倍で1番人気。以下、2番人気のムイトオブリガード(5.3倍)から6番人気のメイショウテッコン(8.0倍)までが一桁人気でした。データでは4歳馬有利。果たして今年はどうだったのでしょう。

 

 

 今年も4歳有利は実証されましたね。出走がなかった昨年を除くと2013年から実質6連勝ということになります。グローリーヴェイズは重賞初制覇。管理する尾関知人調教師(美浦)は、このレース初めての勝利。2000m以上の重賞で勝ち馬を送り出したのもこれが初めてなんですね。関東馬は過去10年連対なしでしたが、これは覆りました。

 馬主は(有)シルクレーシング。生産はレイクヴィラファーム。父ディープインパクト、母メジロツボネ。そう、メジロの血を受け継いでおり、3代母は1986年の桜花賞、オークス、エリザベス女王杯を制した名牝メジロラモーヌ。オールドファンには懐かしい名前に胸が熱くなりながら、レースラップへ。

 

 

 内からサラスが先行しますが、外枠のアイトーンが押して押してハナへ。ようやく落ち着いたのがスタートして4ハロン目、2コーナーあたり。前半45秒9、中盤50秒7、後半49秒6のハイペース。前半はタテ長でしたが、向正面の坂の登りにあたるペースが緩んだ箇所で馬群が凝縮します。ここでメイショウテッコンが外から追い上げていき、残り4ハロン標では先頭とレースが大きく動きました。さすがに苦しかったのでしょう。メイショウテッコンが止まってラスト2ハロン目は13秒1。残り1ハロン過ぎにグローリーヴェイズが先頭に立ち、最後に外からルックトゥワイスが半馬身差まで詰め寄ったところでゴール。

 勝ったグローリーヴェイズは菊花賞以来のレースでしたが、仕上がりは良好。この前半が速く、早めにレースが動いた中で、終始インでジッと力を溜めていました。レース直後にパッと思い浮かんだのが、昨年の天皇賞春のレインボーライン。4コーナーの立ち回りも秀逸。完勝です。

 2、3着にはステイゴールド産駒が入りました。ルックトゥワイスは後方で脚を溜める競馬。終始外目を回って4コーナーも大外。上がりがかかる流れで36秒7はレース最速。コース取りの差を考えると中身の濃い②着と言えるでしょう。ステイヤーとしての資質は高く、春の天皇賞でと夢想してみたり。シュペルミエールもこういった上がりのかかる展開、馬場は歓迎のクチ。長いブランクがあった馬で、こちらもまだまだ良くなりそう。

 2番人気のムイトオブリガードはプラス14㎏。やはり太かったですし、今の京都のようなタフな馬場よりも軽い馬場の方が向いているでしょう。4番人気のアフリカンゴールドは4コーナーで既に手応えが怪しかったです。休み明けで状態面が本当でなかった可能性が高いですし、馬込みで他馬に気を遣っていた感じもあり、もともと気性的に難しいところがある馬ですから、今日のところはテン乗りも影響したかもしれません。エーティーサンダーは前の方で運んだ中では一番の頑張り。ハンデの恩恵はあるでしょうが、休み明けで緩い馬体、格上挑戦だったことを考えるとよく走っています。

text by 小林  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。