2018年7月22日(日)3回中京8日の芝は、非常に特殊な馬場でした。週中の降水量は0ミリ。連日暑い日が続いており、当日も最高気温は37℃。俗に言うパンパンの良馬場。中京・芝1600mのレコードは2017年7月にミリッサがマークした1分32秒7でしたが、7Rの3歳上500万下が1分33秒2の時点で記録更新は十分に予想されました。また、直線は荒れた内を嫌って外へ出す馬が多く、枠順は完全に外枠有利。この日の芝で馬券になった18頭のうち実に17頭が5枠~8枠。内枠で唯一馬券に絡んだのが、メインレースの3着馬リライアブルエースでした。しかも、差し追込有利。逃げ馬は結局1頭も馬券に絡まず。

 以上の点を踏まえると、勝ったグレーターロンドンは実力的に考えても順当勝ち。「自分のリズムを乱したくなかったので、出たところで流れに乗るレースをしました」とは田辺騎手。終始、馬場のいい外めを通り、速い流れを味方にキッチリと差し切りました。これまで蹄葉炎で長いブランクがあったり、陣営の苦労は並大抵ではなかったはず。待望の重賞勝ち。おめでとうございます。

 テン3ハロンを33秒8で通過した先団3頭は明らかにオーバーペースでしょう。ハンデを背負っていたウインガニオンには厳しかったです。逆に離れた4番手でハナを切っているのと同様の形となったロジクライ。自身は34秒8でしたから馬場を考えるとお誂え向きの展開でした。着差が着差だけに直線でウインガニオンの外に出せていれば……。

 リライアブルエースは末脚に賭ける競馬をして直線は大外へ。京王杯スプリングCでは勝ち馬と同斤量でしたが、今回は2.5㎏のハンデ差。それを考えるともっとやれても良さそうですが、この速い時計でよく追い上げていると思います。戸崎騎手曰く、「力がつけば更に」。血統的にもまだまだ成長余地を残しているかと。

 ワントゥワンはいつも通り後方から。M.デムーロ騎手はコースロスを考えてか、直線は内へ進路を取りました。ただ、内は荒れ馬場に加えて窮屈な競馬になってしまい、外を通った上位勢とは明暗が分かれた感じです。

text by 小林  

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