第69回GⅢ東京新聞杯を制したのは単勝1番人気に支持されたインディチャンプ。昨年7月の有松特別から休養を挟み、3連勝で重賞制覇を飾った。鞍上は4走前から騎乗している福永祐一騎手。管理するのは栗東・音無秀考調教師。インディチャンプは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング。

 

それでは京増TMにレースを振り返ってもらいましょう。

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【展開・ペース】

 ロジクライショウナンアンセムが競りかけて半マイル通過が45秒7という速い流れ。1分31秒9という勝ちタイムは2010年レッドスパーダがマークした1分32秒1を上回るレースレコード。馬群が縦長になり、4番手を進んだテトラドラクマから中団を進んだサトノアレスあたりまでが走破圏内だった。

パドックのインディチャンプ(撮影:yu~kun)

【レース分析】

 本命に推したインディチャンプは、スタートで出遅れたものの、積極的にリカバリーし、7番手まで位置を上げた福永騎手の好判断が勝因のひとつ。それだけ自信を持って騎乗していたということだろう。直線に向いてからは2番人気のタワーオブロンドンより一歩先んじて馬群を抜け出し、ゴール前は手綱を緩めるほど余裕があった。マイル路線に新星誕生。父や母系から気性の激しさがあり、昨年は折り合いに苦労するシーンもあったが、今はそれが爆発力につながっている印象。

 「スタートのタイミングが悪かったものの、その後はリカバリーできて直線まで脚をタメることができました。どう捌こうかと思っていましたが、うまく前のスペースが開きましたね。遊ぶ面があるので早目に先頭に立つのは避けたかったんですが、このメンバーでまさかあそこまで早く先頭に立つ形になるとは思っていませんでした。今日の勝利でGⅠでもやれる期待が確信に変わりました。春の目標は安田記念になるかと思いますが、輸送でも体は維持してくれていましたし、同じ舞台で結果を出してくれたのは良かったです。まだ若さが残っているので、これから更に良くなるでしょう。」福永騎手。

インディチャンプの4代血統表

 レッドオルガは、牡馬の骨っぽいメンバーに入って②着。これは立派で、自身の走破タイム(1分32秒0)も例年のこのレースなら勝ちタイムの水準。前走のターコイズSは出遅れが響いた感じだが、左回りだとやはりパフォーマンスが違う。春のヴィクトリアマイル制覇も視界に入ってきた。

 ③着サトノアレスは、②着だった昨年と同様に内枠の利を生かし、ロスのないコース取り。直線は勝ち馬が抜け出したコースを通って肉薄。阪神カップでの惨敗から、立て直してキッチリと巻き返したように、やはり能力がある。今シーズンも目が離せない存在だ。

text by 京増真臣

 

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