第54回GⅢクイーンCを制したのは単勝1番人気に支持されていたクロノジェネシス。昨年のGⅠ阪神JFで②着に惜敗から放牧を挟み、約2カ月ぶりの実戦で重賞初制覇を果たした。鞍上はデビュー戦からコンビを組み続けている北村友一騎手。管理する栗東・斉藤崇史調教師は昨年末に交流GⅠの全日本2歳優駿を制しているが、JRAでは嬉しい重賞初勝利。クロノジェネシスは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で通算成績は4戦3勝。馬主は(有)サンデーレーシング。

 

それではレースを振り返ってみましょう。

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【展開・ペース】

 大方の予想通りにジョディーが先手を主張して、前半3ハロンが36秒1と落ち着いた流れ。当然のようにレース上がりは33秒8と速くなり、瞬発力に勝る実績馬のワンツー決着となりました。緩いペースを考慮すれば全体の走破時計も水準以上といえます。

【レース分析】

 本紙が本命に推したクロノジェネシスは互角のスタートから流れに乗り、馬群の外目を追走して行きっぷりも上々。直線の坂下から追い出すと手応え通りに伸びて、最後は少し手綱を緩めるような余裕もありました。後続との着差は僅かでも完勝といえる内容で、桜花賞に向けて期待の膨らむ走りでした。

「この馬の瞬発力に自信を持っていました。スタートが良かったですし、ビーチサンバを意識しながらレースを運びました。前走は後ろから行き過ぎましたから、今日はゲートを出していきましたが、リズム良く走れていましたよ。追い出しての反応も良かったですし、前哨戦で結果を出せて良かったです。」北村友一騎手。

クロノジェネシスの4代血統表

 ②着のビーチサンバ(2番人気)はスタートで出遅れて、道中は後方に待機する形。戦前から末脚の切れ味は勝ち馬の方が上と感じていましたから、相手よりも後ろからの競馬では分が悪かったですが、最後まで脚を伸ばして連対を確保。1キロの斤量差があって敗れたので、同斤量となる本番での逆転は容易ではないかもしれませんが、長く脚を使える長所を生かす立ち回りなら、互角に戦うことも可能でしょう。

 ③着ジョディーは展開の恩恵が大きかった印象ですが、東京コースとは相性が良く、逃げる形に持ち込めば渋太いことも確かですね。3番人気で⑧着に終わったミリオンドリームは昨年の夏に札幌でデビュー勝ち以来の実戦で、左回りも未体験でしたから、能力を発揮できなくても仕方のないところ。真価が問われるのは次走以降と考えるべきでしょう。個人的に注目していた⑥着マドラスチェック(6番人気)は硬い馬場の瞬発力勝負では分が悪かったですが、それだけに少し脚をタメ過ぎた感じも。時計を要す馬場や血統通りにダートを使ってきた際には変わり身が見込めると思います。

text by 五十嵐友二

 

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