春分の中山に衝撃、走る

 2017年3月20日(月)2回中山8日11R 第31回フラワーカップ(GⅢ)は、ファンディーナが後続に5馬身差をつけて優勝。デビューから無傷のまま重賞制覇を成し遂げました。勝ちタイムは1分48秒7。

それでは、レースラップです。

12.6 – 11.9 – 12.0 – 12.3 – 12.3 – 12.3 – 12.4 – 11.2 – 11.7

 ファンディーナは当日の馬体重が508キロ。父ディープインパクトの牝馬にしては、かなり大柄ですが、パドックで見た印象は重苦しさはなく、むしろシャープさを感じる造り。スタート後にスッと加速して2番手を追走。道中で少しラップが緩んだ際もうまく抑えが利いていました。4角で岩田騎手がゴーサインを出すとスピードUPし、逃げるドロウアカードをサッと交わします。直線はほぼ馬なりのまま。鞍上がターフビジョンを見る余裕がありました。そのままグングンとリードを広げて終わってみれば2着に5馬身差。ちなみに5馬身差というのはフラワーC史上で最大着差。02年のスマイルトゥモロー、05年のシーザリオですら2馬身半差ですから、性能はGⅠ級と言っても過言ではありません。

 レースを振り返ります。ハナを切ったのはドロウアカード。4F目から12秒3というラップを3連発。決して速くはなく、かといって後続がマクって動くほど遅くはない絶妙のペース。さすが武豊騎手ですね。しっかりタメの利いた逃げを打てた分、ドロウアカードは勝ち馬に交わされてからもバタッとは止まらず、3着に粘り込みました。2着のシーズララバイは中団を進み、3角付近で外へ持ち出します。結果的に勝ち馬には離されましたが、決して速くない流れでしたから外から伸びて2着まで追い上げた点は値打ちがあります。スタートに課題は残りますが、重賞レベルでも上位争いできるところまで地力を底上げしてきました。ハナレイムーンは3番手でうまくなだめて運べていましたが、4角で勝ち馬に離されると直線でもピリッとした脚を使えずに5着。1F延長が応えたとは考えづらく、積極的な形が合わなかったのか?1周競馬が向かないのか?6着のディーパワンサは最内枠からロスなく運べた割に直線は伸びあぐねてしまいました。少し物足りなさが残りますが、今回は昨年12月以来の実戦。1800mは長いと結論付けるのは、まだ早計な感じがします。今年のフラワーCはとにかくファンディーナの独壇場でしたね。今後、どのようなローテーを選択するのか注目が集まります。

text by 藤原

 

 

 

 

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。