3月22日に中山競馬場で行われた第69回GⅡスプリングS(芝1800m・3歳・牡、牝・馬齢重量)はガロアクリーク(単勝6番人気)が直線での追い比べを制して優勝。今年、短期免許で初来日を果たしたL.ヒューイットソン騎手は嬉しいJRA重賞初勝利。管理するのは美浦・上原博之調教師。ガロアクリークは北海道浦河町・笠松牧場の生産馬。馬主は水上行雄さん。
それでは、レースを振り返っていきましょう。
【展開・ペース】 枠順こそ外めだったが、アオイクレアトールが先手を主張。ハナを奪い、その後ろにエンとシルバーエースが続く。先頭に立ってからアオイクレアトールは徐々にペースを緩め、前半1000m通過は63秒2。過去10年で最も遅かったのが2015年(勝ち馬:キタサンブラック)の62秒6。今年は超の付くスローペースとなった。
【レース分析】 ガロアクリークは前走から馬体重がマイナス10キロ。体が絞れたのに加え、張りが良くなっており、脚捌きの柔軟性もUP。約2カ月ぶりだった水仙賞を叩いた上積みの大きさを感じさせた。それでも、ここまで走ったことにはびっくり。
「今日はメンバーが強かったのですが、水曜日に乗った感触が凄く良かったので自信を持って乗りました。距離は2000mが限界かもしれませんが、能力はありますし、まだまだ馬も良くなりそうなのでこなしてくれると思います。挑戦者の気持ちで皐月賞に行きたいですね。日本の大きいレースを勝てて光栄です」とL.ヒューイットソン騎手。L.ヒューイットソン騎手は初来日ながら3月22日までで既に8勝。GⅠレースでどのような騎乗を見せるのか楽しみだ。
②着ヴェルトライゼンデは昨年暮れ以来でも無駄肉がなく、上々の仕上がり。垢抜けた
サクセッションは馬体重がマイナス8キロ。こちらも勝ち馬と同様に体が引き締まり、軽快な脚取りで好気配。レ
ファルコニアは今回も出遅れて後方を追走。向正面でペースが落ちたところで、一気にポジションを上げたが、直線に向いてからひと押しが利かず、④着。全兄のトーセンカンビーナはスタート難が出世を遅らせた経緯があるだけに、弟も発馬が不安定な面は気になるところだ。
text by 京増 真臣
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。
【データ泣き笑い】〇前走クラス・・・勝ったガロアクリークは前走が芝2200mの1勝クラスで④着。1勝クラス組に関しては連対→④着以内と来年は条件を緩和したい。②着ヴェルトライゼンデは前走がGⅠで②着。重賞組に関しては現行のままで構わないだろう。 〇あすなろ賞優勝馬・・・今年のファルコニアは④着。連対を果たした2頭はあすなろ賞で後続に0秒2、0秒6差をつけていたのに対し、ファルコニアは②着と時計差なしだった。来年以降はあすなろ賞で0秒2以上の差をつけて勝っていれば連対を狙えると考えるのがいいだろう。 |