土曜日は芝が稍重、ダートが重で始まった今週の競馬。パンパンの良馬場とまではいきませんでしたが、日曜日には良、稍重まで回復しました。日曜日初っ端の芝レースだった3R3歳未勝利戦終了後のジョッキーのコメントでは「クッションのきいたいい状態です。内外まったく差はない、とてもフラットな馬場」とのことでした。個人的に言い換えると「無理がない限り、ロスなく運べる前、内が有利」だったかなと。

 2017年4月2日(日)2回阪神4日11R第61回大阪杯(GI)を制したのは昨年の年度代表馬キタサンブラック。レースは1~7着までを1~7番人気の馬が占め、8~14番人気が8~14着と上位と下位がきっちりと二分された感じ。下位7頭中5頭が重賞勝ちなし。一流馬が集うGⅠではちょっと厳しいですよね。それではレースラップです。

1.58.9(12.3 – 11.1 – 12.1 – 12.1 – 12.0 – 12.2 – 11.8 – 11.7 – 11.6 – 12.0)

 最初の3ハロンが35秒5。11年にヒルノダムールがレコードをマークした時が35秒8。08年にダイワスカーレットが逃げ切った時が同じ35秒5でした。この08年と今年がまったくといっていいほど同じラップだったんですよ。

08年 35.5-47.6-59.6-1.11.9-1.23.9-1.35.4-1.47.0-1.58.7

17年 35.5-47.6-59.6-1.11.8-1.23.6-1.35.3-1.46.9-1.58.9

 もしマルターズアポジーが逃げ切っていたらダイワスカーレット級と騒がれていたことでしょう。さすがにキツいですよね(笑)それを離れていたとはいえ、3番手から悠々と抜け出してきたキタサンブラック。完勝でした。ステファノスは敵はキタサンだけという競馬をして堂々の2着。勝つために考え抜いた騎乗でした。7番人気でしたが、皐月賞5着、QE2世C2着、天皇賞秋2、3着、香港C3着など2000mのGⅠで上位争いをしてきた馬。結果的には過小評価でしたね。ヤマカツエースはスタート後すぐに馬の後ろに入れて折り合いに専念。勝負どころの反応も良かったですし、直線は外めからしっかりと脚を伸ばして3着。今の充実ぶりが窺える走りでした。

 注目のマカヒキは勝負どころで外からヤマカツに並びかけていこうとしましたが、逆に引き離される感じで、直線もこの馬らしい爆発力が見られず。ペースが速かったのか。この一戦で見限るのは早計ですが、現時点では外的要因に左右されるレベルであるということでしょうか。豪脚復活を期待しています。

 アンビシャスは音無調教師が戦前に話していた「ある程度ペースが流れなかったら仕方がないという競馬になりそうです」の言葉通り。サトノクラウンは位置を取りにいってキタサンの後ろ。最後は持ち前の渋太さを見せているのですが、忙しい競馬となって全般に脚が溜まらない感じでした。その分、最後のひと伸びが利かず。ミッキーロケットは懸案のスタートは互角でしたが、そう速いタイプではないですからね。後方からの競馬に。ヤマカツ、マカヒキ、アンビシャスと同じ33秒台の脚は使っていますし、ちょっと内枠も良くなかったかなと。

text by 小林

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。