2020年8月16日(日) 2回小倉2日
ポイントは2つ。まず例年ならペースが落ち着く4ハロン目の区間が12秒を切り、前半4ハロンが45秒9と速くなりました。これは過去10年と比較して、2011年の45秒3に次ぐ2番目に速い数字。それでも中盤が12秒2─12秒2と少し落ち着いたかに見えましたが、3角でロードクエストが動いたことで前は更に苦しくなりました。
1R2歳未勝利・芝1200mで2歳JRAレコードが出る高速馬場。簡単には前が止まらない馬場でしたが、前半の入りと勝負どころで早めにレースが動いたことで、後ろの組にチャンスが生まれる結果になったと思います。
勝ったアールスターは格上挑戦で、これがJRA重賞初勝利。鞍上の長岡禎仁騎手にとっても嬉しいJRA重賞初勝利となりました。道中は中団のイン。そのため勝負どころでレースが動いた時も必然的に脚をためる形になりました。その後もインにこだわり、直線は前も開いて、ラチ沿いから鋭く脚を伸ばして快勝。「4角の手応えは十分。あとは進路を探すだけだと思いましたが、そこで馬がよく反応してくれました」のコメント通り、勝つ時はすべてが上手くいくを地でいくレース運びでしたね。お見事でした。
道中は最後方を追走していた馬が直線大外から馬群を飲み込んで2、3着。「流れ次第で差しも決まっていた馬場なので、腹を括ってこの馬のレースに徹しました」とはサトノガーネットの松山騎手。結果的に好判断でした。アウトライアーズはサトノより早めに動きましたが、こちらも前半は自分のリズムで運び、勝負どころでも前を深追いしなかった分、脚が残っていました。小倉コースとの相性もいいですね。
1番人気のランブリングアレーは、「本当はもう少し待ちたかったけど、外から思ったよりも早く来られて、そこで動かされてしまったのが響きました」と武豊騎手のコメントにもあるように、展開が厳しくなりました。途中までの運びは良かっただけに残念。サトノルークスは外からロードが来た時に反応できず、終いも伸びを欠いたあたり、まだ良化途上だったかもしれません。
text by 小林
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