競馬 研究ニュース

第38回 ローズS 回顧

 

 

2020年9月20日(日) 2回中京4日

 向正面に入って流れが落ち着いて、上がりの速いレース。最後は一団からの決め手勝負になりました。例年、オークスで掲示板に載った馬の活躍が目立ちますが、中京で行われた今年も唯一の対象馬であるリアアメリアが勝利。プラス14㎏でしたが、太くはなく、これは成長分でした。枠なりに先行して、4角では早くも先頭。馬体だけではなく、折り合い面にも進境を示した格好です。直線で早めに抜け出すと、そのまま押し切って2馬身差勝ち。こういう競馬ができるなら内回りの秋華賞でも楽しみ。

 ②着には14番人気のムジカが入って、馬単は39,230円の高配当。着眼でムジカを◎に推した石井俊宏TMは見事に的中です。左に行きたがる面があるので左回りも良かったですが、1コーナーまでに外枠からラチ沿いのポジションを取った秋山真一郎騎手もお見事。中団で脚をためて、直線も馬群の中ほどをうまく捌けました。③着オーマイダーリンも人気薄。スタートはひと息で後方からになりましたが、内々をロスなく回って4コーナーでは好位の後ろ。直線もうまく前が開いて、勝ち馬の後ろから伸びてきました。ここまでの3頭が秋華賞への優先出走権を獲得。結果的に4コーナーで内を回った馬のワンツースリー。勝負どころで外を回った馬は一歩届かず、コース取りの差が明暗を分けました。

 デゼルもスタートがひと息で、後方で折り合いに専念。上がりはメンバー最速の33秒8。直線は大外から伸びてきましたが、前述の通りコースロスの差が響いた感じ。着差を考えると惜しかったです。クラヴァシュドールはプラス18㎏でも太くはない仕上がり。こちらも道中は外々を回る形。2000mはギリギリでしょうが、トライアルとしては悪くない走り。リリーピュアハートは無理せず、折り合い専念。馬体の成長は窺えましたし、最後も外から脚を使っています。こちらも秋緒戦としてはまずまず。1番人気フアナは本来の行きっぷりが見られず、見せ場なく完敗。前走の反動でしょうか?

text by 小林  

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。