1月11日に中山競馬場で行われた第37回GⅢフェアリーS(芝1600m・3歳・牝馬・別定・曇・良馬場)はファインルージュ(単勝3番人気)が外から鋭く差し切って優勝。騎乗したC.ルメール騎手は同レース初勝利。管理する美浦・木村哲也調教師にとっては2018年プリモシーンに続く、同レース2勝目となった。ファインルージュは北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は六井元一さん。

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

【展開・ペース】 前半3、5ハロン通過タイムは35秒8、58秒7。昨年、鮮やかに逃げ切ったスマイルカナは同34秒9、59秒0をマーク。比較して分かるのは今年は序盤こそゆったりと入ったものの、向正面でクールキャットが積極的に動いたことペースUPしたため先行タイプは息を入れることができませんでした。結果は直線に向いて前の組が失速。中団、後方で脚をためた面々が③着までを独占しました。

 

 

先々が楽しみになる勝ちっぷり

【レース分析】 ファインルージュ(3番人気)は芝1200m戦でデビューし、続く東京芝1400m戦で初勝利。仕掛けられると瞬時に加速し、突き抜けました。マイルもこなせて不思議ないパフォーマンスではありましたが、母は直線1000mで2勝。血統背景、少し寸が詰まり気味の体型から距離延長はどうか?と個人的に戦前は考えていました。レースでは距離が延びて掛かるどころか勝負どころでは鞍上が促しながら追走。4コーナーで先行勢を射程圏内に入れると、サッと差し切って後続に2馬身半差をつけて完勝。長く脚を使い、性能の違いをアピール。大物感漂う勝ちっぷりを目の当たりにし、自分の見る目の無さを痛感させられる結果となりました。

「ゲート内でチャカついて出遅れました。後ろめになったので少し心配でしたが、ペースは向いていましたね。直線に入った時にはいいポジションでしたし、ゴールまでしっかりと伸びてくれました。楽勝でしたね。賢くてポテンシャルも高い馬です。今日はライバルがいなかったですね。GⅠでやれるレベルにあります。課題はいいスタートを切ることでしょう」とレース後にC.ルメール騎手はコメント。鞍上が絶賛する好素材だけにクラシック本番でも軽くは扱えませんね。

 

ファインルージュの4代血統表

 

外枠でも力出せたホウオウイクセル

 勝ち馬の後を追うようにして外から脚を伸ばしたのがホウオウイクセル(8番人気)。レース前半は外枠の分、前に壁を作れない状況。それでも、ファインルージュの直後でしっかりと我慢。420キロと小柄ですが、体全体を使ったフォームで伸びてきました。重馬場だったデビュー戦は敗れましたが、以降は①②着。走法を見ますと良馬場が合っていますね。更に上がりが速いレースになっても対応可能と見ます。③着ベッラノーヴァ(6番人気)は後方で脚をためる戦法を選択。4コーナーを回ってから鞍上は迷わずに大外へ。メンバー中、最速の上がり3ハロンをマークして追い上げました。まだまだ線の細さが残る馬体でも、いい決め手があります。このあたりはいかにも祖母がベッラレイアという血を感じさせます。少しずつでも体が増えているのもいい傾向ですね。

④着は1番人気に支持されたテンハッピーローズ。行きたがる面は見せましたが、3コーナー手前から前へ接近。上位3頭よりも積極的に運んだ分だけ伸び負けた印象ですが、直線半ばを過ぎても脚いろは極端には鈍らず、自身の力は示しました。クールキャット(2番人気)は⑩着ですが、③着からはコンマ6秒差。捲くるようにして動いて大バテしませんでした。血統背景からは距離が延びた方が良さが出そう。私が◎に推したシャドウファックス(4番人気)はスムーズに2番手に陣取ることはできましたが、出入りが激しくなったことでリズムが乱れた印象。こちらも上位から大きく離されたわけではなく、次走での巻き返しに期待したいですね。

 

                          

text by 藤原 有貴

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

【データ泣き笑い】

〇前走クラス・・・連対馬の前走を見ると、勝ち馬は前走が未勝利戦で(芝1400m)。そして②着馬も前走が未勝利戦(芝1800m)でともにキャリアは2戦だった。来年以降は前走、未勝利組に関しては距離に関する縛りを撤廃し、キャリア2戦以内という条件を満たしているかをチェック。

〇前走時の馬体重・・・今年は連対馬は前走時が488キロ、418キロ。②着のホウオウイクセルは小柄なのに加え、外枠から結果を残した。今後は馬体重を基準にした取捨選択は避けた方が賢明だろう。

〇中山芝実績・・・馬券圏内に入った3頭はいずれも今回が中山には初出走。コース経験、実績はあまり問われなくなっており、この点も来年以降はあまりこだわらなくて良さそうだ。

 

 

《フェアリーS 2016-20》

 

 


 
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