2021年4月18日(日) 2回阪神8日

 馬場は重。前半34秒8─47秒0、後半49秒8─37秒3のハイペース。1000m通過59秒2は過去10年と比較して最も速いです。勝ったテーオーケインズは1番人気でしたが、これが重賞初制覇。管理する高柳大輔調教師にとっても嬉しい重賞初勝利となりました。松若騎手は今年初ですが、通算では重賞10勝目。スタートは外のグリムが速く、好位の後ろから。向正面で外に出して、いつでも動ける態勢に。4角では早くも先頭を窺う位置取りでしたが、外から差を詰めた地点のラップが道中で最も遅い12秒5─12秒8でしたから、そこまで無理をした感じはありません。松若騎手も「流れていたので少し早いかと思いましたが、この馬の力を信じて動いていきました。強い競馬でした」と。その言葉通り、他馬とは手応えがまったく違いました。余裕綽々で抜け出して完勝。「まだこれから良くなりますよ」の鞍上の言葉が心強いですね。

 ヒストリーメイカーはゲートで躓き、3角でも少しバランスを崩しましたが、大きな影響はなし。スタートから仕掛けて中団を確保。道中は勝ち馬を見る位置。勝負どころから押して押して勝ち馬を追いかけましたが、差は詰まらず。ただ、手応え以上に渋太い。オープンに昇格してから掲示板を外したのは東海Sだけで、とにかく手堅いです。

 ロードブレスは枠なりで終始外々を回る形。3角で手綱を引っ張って下がる場面がありましたし、斤量58㎏を背負っていたことを考えると中身の濃い③着。ダノンスプレンダーはこのペースでも中団で宥めながら。勝負どころでは外から勝ち馬と一緒に上がっていき、直線も渋太く脚を使っていますが、ゴール前でロードに交わされて④着。最後は甘くなりましたが、この馬も今後が楽しみ。

 4番人気のレピアーウィットはこの速い流れを3番手で運び、向正面で外からナムラカメタローに来られて早めに動く形。さすがに厳しくなりました。4角手前で先頭に立ちましたが、直線で一杯に。同じく上位人気に支持されたアナザートゥルースはまさかの殿り負け。一昨年の覇者、昨年の②着馬で、前走のダイオライト記念も③着なら3番人気も頷けます。道中は砂を被らない競馬ができましたが、3角で手応え怪しくなり、ズルズルと後退。ちょっと不可解な大敗でした。

text by 小林  

 

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