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第59回 弥生賞ディープインパクト記念 回顧

 3月6日(日曜)に中山競馬場で行われた第59回GⅡ弥生賞ディープインパクト記念(芝2000m・3歳・馬齢重量・曇り・良馬場)はアスクビクターモア(単勝3番人気)が2番手から抜け出して優勝。騎乗した田辺裕信騎手、管理する美浦・田村康仁調教師とも弥生賞ディープインパクト記念は初勝利。この結果、①着アスクビクターモア、②着ドウデュース、➂着ボーンディスウェイがGⅠ皐月賞の優先出走権を獲得した。アスクビクターモアは北海道千歳市社台ファームの生産馬。馬主は廣崎利洋HD㈱

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

▲レース動画はコチラをクリック

 

【展開・ペース】 メイショウゲキリンが控えるレース運びを選択したことで、リューベックがすんなりとハナを取り切りました。向正面は強い追い風が吹いていましたが、4〜6ハロン目まで12秒台のラップ並び、前半1000m通過は61秒1。先行勢に有利な展開となりました。

 

▲バランスの取れた好馬体が目立ったアスクビクターモア(撮影:yu~kun)

 

父の名を冠した重賞を見事に制覇

【レース分析】 アスクビクターモア(3番人気)はディープインパクト産駒らしい均整の取れた体の造り。脚取りは滑らか。掛かり気味に前へ行きましたが、2番手でうまく我慢できた感じですね。ドウデュースの追い上げを渋太い二枚腰を発揮して振り切り、クラシックの主役候補に名乗りを挙げました。道中では、力んでいましたから、皐月賞本番の速いペースは合っているはずです。

 

アスクビクターモアの4代血統表

 

「もう少し先行馬がやり合ってペースが流れるかと思っていたのですが、隊列が早めに決まってスローになりました。掛かる面がありますし、遅いペースを後ろからになりたくなかったので、位置を取りにいきました。道中は掛かりながらも脚はたまっていましたし、手応え良く直線に向くことができました。強い馬が迫る気配は感じていましたが、ゴールまで凌げそうだなという手応えはありました。身体能力の高い馬で、メンタル的に落ち着いてくれば更にいいですね。成長余地がありますし、この先も楽しみです」とレース後に田辺裕信騎手はコメント。この日は風が強く、向正面は追い風、直線は向かい風が吹いていました。最後の直線は逆風の影響もあってなかなか差し切るのは難しいコンディションだったように感じられました。その点でも先行策を取ったのは好判断。また中間は単走追いを重ね、テンションを上げないように調整したことで、実戦でも我慢が利いていました。これで中山コースでは3戦無敗。GⅠホースを負かし、本番でも有力視されそうですね。

 

 

 1番人気のドウデュースは、一段と体に逞しさを増し、手先の運びもしなやか。クラシック本番を見据えながらも9分以上の仕上がりで臨んできました。ペースを考慮し、勝ち馬の直後で先行勢を射程圏内に入れて運んでいましたが、ロジハービンの動き、進路取りが誤算でしたね。ロジハービンが向正面でマクって動いた際、武豊騎手は冷静に進路を確保するため4コーナーで少し外へ。しかし、ロジハービンが外から内へ馬体を寄せて割って入ってきたため直後を走るドウデュースは引かざるを得ず、更にボーンディスウェイにも前に入られてポジションを下げてしまいます。ここで勝ち馬と大きく引き離されましたが、そこからクビ差まで迫ったあたりがGⅠホースの底力。敗れましたが、評価を下げる必要はありません。

 

 

 ボーンディスウェイ(9番人気)は落ち着きがあって体重の変化はなくとも、体に実も入ってきた印象。3番手のインでソツのない立ち回り。直線の入り口ドウデュースに弾かれるような格好になりましたが、ジワジワと脚を伸ばして③着に好走。確かに展開の恩恵はありましたが、地力をつけていますね。④着ジャスティンロックはしっかりと脚を伸ばしていました。3コーナーで外を動いたロジハービンに進路をカットされる不利がなければもう少し差を詰められていたのではないでしょうか。インダストリア(2番人気)は折り合いを重視して後方を追走。3、4コーナーでは外へ張るような仕草。ただ、直線はチークピースの効果か左へ行くような面をあまり見せずに上々の伸びを見せました。この点は収穫。2000mを克服できましたが、現状は折り合い面からもマイルがベターという印象。距離を縮めればガラッと変わりそうです。

 

 

 

 

 

 

             text by 京増 真臣

 

 

 

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

 


理想の馬券を追い求めて

~券種選び、資金配分泣き笑い録~

 

 

【弥生賞ディープインパクト記念 藤原の予想印】

◎⑨インダストリア

〇⑦ドウデュース

▲⑤マテンロウレオ △①➂⑩⑪

 

“アツい!の語源は”

 先日、中山競馬場のスタンドで観戦していた時のこと。あるレースで人気薄の逃げ馬が快調に飛ばして直線に向いた。すると隣でレースを見守る20代前半と思しき男性が『アツい!アツい!激熱(げきあつ)!』と声を出した(注:競馬場では大声を出しての観戦はいけません)若者用語でご飯を食べて“美味しい”という感想を“ヤバい”と表現するのは何となく知っていたが。競馬で高配当の馬券が的中しそうになった時に“アツい!”というフレーズが用いられると思ってもいなかった。この“アツい”という言葉。一説によると某パチスロライターが台を打っている際、当たりが近い演出が発生した際に使用したことから一般層にも浸透していったということらしい。

 さて、この日の中山競馬場でのエピソードをギャンブル全般に精通している競馬ブックの山下記者に話してみると、思わぬ答えが返ってきた。「藤原さん!競馬でアツいと言うのはこれが起源ですよ」と言いつつスマートフォンである動画を再生し始めた・・・軽快な音楽が流れる中、各馬が横一線に叩き合う直線の模様が映し出される。画面には黒い背景に白い文字で、“あなたのドーパミン足りてますか?”と意味深なメッセージ。そして、こんなナレーションが入る。

 

「僕の選んだ馬が先頭に立った。アツいなあ」

 

本当だ。日〇競馬さんのコマーシャルだ。ここに起源があったなんて。でも、実際、競馬場に行って、自分が◎に選んだ馬が堂々と先頭に躍り出た瞬間というのは、何だか血液が沸騰したような不思議な錯覚を覚えるもの。制作されてからかなりの年月が経っているが、その瞬間を見事に表現したコマーシャルだなあと改めて感心したのである。

 

~藤原の買い目~

券 種 買 い 目
馬単(①着固定)

⑨→⑦(1点)300円

⑨→①③⑤(3点)100円

馬連流し

⑦-⑨(1点)1000円

⑨→①⑤(2点)各200円

3連複(2頭軸) ⑦⑨-①➂⑤⑩⑪(5点)各200円
合計金額 3,000円

 

 競馬ブックTMトークに出演した際に紹介した通りに馬券を購入。期待した◎インダストリアは展開に恵まれずに⑤着止まりで馬券は全滅。ドウデュースに一目置きながらも、トライアルでもあり、何かに負けるシーンがあるのではないかと考えたまでは良かったが・・・。さて、競馬ブックTMトークに一緒に出演した勝馬・金子TMはアスクビクターモアが本命。きっと、直線半ばでリューベックを交わして先頭に立った瞬間『アツいなあ!』と心の中で呟いたはずである。しかも、厩舎取材を担当する田村康仁厩舎の管理馬でもあり、喜びは倍増。あまり取り乱したところを見たことがない金子TMであるが、もしかしたら心の内は『めっちゃアッツいでぇ~!激熱(げきあつ)!』と狂喜乱舞していたかもしれない。

 

 

 

購入金額 3,000円
払い戻し金額 0円
収支金額 -3,000円

 

 

 

 

 

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