7月28日(日曜)に新潟競馬場で行われたサマースプリントシリーズ第3戦、第24回GⅢアイビスサマーダッシュ(芝・直線1000m・3歳以上・別定・曇り・良馬場)は3番人気に支持されたモズメイメイが優勝。管理する栗東・音無秀孝調教師はアイビスサマーダッシュは2勝目。騎乗した国分恭介騎手は初勝利となった。モズメイメイは北海道千歳市社台ファームの生産馬。馬主は(株)キャピタル・システム

 

それでは、レースを振り返っていきましょう。

 

 

 

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【展開・ペース】 好スタートから外ラチへと進路を取ったマウンテンムスメテイエムスパーダが先導する形。1番人気のチェイスザドリームがその直後に続きました。レース直前に降雨はありましたが、馬場に深刻な影響を与えるほどではなく、決着タイムが55秒3にとどまったのはレース当時、ホームストレッチに向かい風が吹いていたためと推察できます

 

 

 

 

【レース分析】 モズメイメイ(3番人気)は③着だった北九州記念から中3週での出走。好走した疲れなど微塵も感じない活気溢れる歩様。ゲートを出てからは急かすことはせず、自然体のまま中団を追走。少しずつ馬場の真ん中へ誘導し、進路が開くとウイングレイテストの内から一気に伸びて差し切りました。

 

 

 

 「枠が外だったので外ラチ沿いに行きたかったですが、うまく誘導できなかったです。ただ、馬がペース配分をしてくれて、有力馬の後ろにつけて我慢してくれました。最後はみんなが止まったところでひと伸びしてくれました。馬の力で勝たせてもらいました。感謝したいです」とレース後に国分恭介騎手はコメント。3歳春はスピードを武器に重賞勝ち。ただ、秋以降は控える形でなかなか結果が出ず。苦しい時期を過ごしましたが、差しに転じて北九州記念、そしてアイビスサマーダッシュと連続好走。完全にひと皮剥けました。当日の雨予報が外れ、それほど降雨がなく、良馬場での争いとなったのもいい方に出ましたね。サマースプリントシリーズ王者の座をグッと引き寄せる勝利となりました。

 

 

モズメイメイの4代血統表

 

 

②着ウイングレイテスト(3番人気)は函館スプリントSに続いて今回も59キロを背負っての出走。斤量差が結果に直結しやすい直線競馬だけに、私は評価を下げたのですが、それを嘲笑うかのような快走。勝ち馬と4キロの斤量差があったことを考えるとクビ差②着ならV同等。更に牝馬ながら57キロを背負っていたテイエムスパーダ(8番人気)が粘り込んで力を示す形に。終わってみれば外枠に入ったGⅡ勝ちのある3頭がワンツースリー。いろいろとアイビスサマーダッシュの予想の基本を練り直す必要があると痛感させられる結果となりました。

 

 

 

前哨戦として知られる韋駄天S出走組で健闘したのがディヴィナシオン(5番人気)とメディーヴァル(13番人気)。前者は残り2ハロン付近まで勝ち馬と並んでいましたが、仕掛けてスッと反応できず。それでも、ゴール前は目立つ伸びを見せました。後者は外ラチ沿いを進み、前が壁になるシーンもありましたが、進路が開くとテイエムスパーダの外からひと伸び。韋駄天Sからの直行馬が凡退したのに対し、北九州記念を使って臨んだ2頭が掲示板を確保した点は潮目の変化というような感も。来年は同様のローテーションを歩んだ馬に注意が必要でしょうか。1番人気チェイスザドリームは前回より20キロの馬体増。決して太くは見えませんでしたが、粘りを欠いたあたりは影響があったのかも。期待したファイアダンサー(4番人気)は少しモタれるような格好になって伸び切れず。道悪、時計のかかる馬場とならなかったのも誤算。2年続けてアイビスサマーダッシュでは好走することができませんでしたが、秋以降の巻き返しに期待したいところです。

 

 

 

text by 藤原 有貴

 

 

  

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。

 

 

 

 

 

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