人馬一体!蒼空を華麗に舞う

 2017年9月18(月)4回中山5日目11R第71回セントライト記念(GⅡ)は、単勝2番人気に支持されたミッキースワロー(父トーセンホマレボシ×母マドレボニータ)が優勝。管理するのは菊沢隆徳調教師。初めてコンビを組んだ横山典弘騎手に導かれ、初勝利を挙げた中山芝2200mで重賞制覇を達成。この結果、3着までに入ったミッキースワローアルアインサトノクロニクルが10月22日に行われる菊花賞への優先出走権を獲得しました。

レースを振り返ってみましょう。

勝ち時計 2分12秒7

前・後半4F 48秒946秒0

12.3 – 11.1 – 12.4 – 13.1 – 12.9 – 12.8 – 12.1 – 12.0- 11.7- 11.3- 11.0

 前半1000m通過は61秒8。これは04年以降中山競馬場で施行された中では最も遅いペース。レースのラスト3Fが34秒0という上がり勝負を1馬身3/4突き抜けたのですからミッキースワローは完勝でした。

 ミッキースワローは、レース序盤は中団を追走。流れが遅いと見るや、横山典弘騎手は向正面に入る前に好位を進むアルアインの直後まで進出します。勝負どころではアルアインが早目に外へ持ち出したのとは対照的に、丁寧にコースロスなく3、4角を通過。それも外へ持ち出す進路を意識し、確認しながらのコーナーワーク。直線に入ると先に抜け出したアルアインを捉え、瞬く間に突き放してゴール。ラスト2Fは11秒3→11秒0とミッキースワローは急坂を迎えながらも抜け出してから加速した点にも驚かされました。横山典弘ジョッキーの判断、切れ味を引き出した好騎乗が光った一番でしたね。
 
 アルアインはプラス10キロと馬体が増えていましたが、まったく太目感はなく、上々の造り。勝ち馬とはコース取りの差はありましたが、今回の結果を見ますと極端な瞬発力勝負はあまり向いていないのかもしれません。皐月賞のレースぶりを振り返ってもタフな流れが合うタイプ。勿論、トライアルを叩いての上積みも見込めますから、底力を問われる流れになれば菊花賞での2冠目奪取は十分可能に映ります。3着サトノクロニクルは先行し、終始内ラチ沿いを追走。直線に入ってから前の馬を捌くのに苦労しましたが、進路ができると鋭い伸び。ただ、展開やコース取りを考慮すると完敗であった点は否めません。
 

 

text by 藤原

 
 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。