第62回 京阪杯(G3)

 今年の京阪杯は9番人気のネロが優勝する波乱の決着。京阪杯の歴史では35年ぶり2頭目の連覇達成となりました。ジョッキーは金沢所属の吉原寛人騎手。この日の吉原騎手は1R、10Rと合わせて計3勝をマーク。JRA重賞9回目の挑戦で念願の初勝利です。地方所属のジョッキーがJRA重賞を勝ったのは2012年ラジオNIKKEI賞をファイナルフォームで勝った戸崎圭太騎手(当時・大井所属)以来の快挙。それではレースラップです。

1:08.8(12.3 – 10.7 – 11.3 – 11.0 – 11.2 – 12.3)

 前半34秒3、後半34秒5のほぼイーブンペース。ネロはスタートは普通でしたが、押して押して1ハロン過ぎにハナへ。ただ、その後は絡まれることなくマイペース。直線に向いて外からフィドゥーシアが前に出ようとしますが、そこから渋太い粘り腰を見せて押し切りました。ラスト12秒3は過去10年で最も遅く、前がバテていることは分かります。例年より時計のかかる馬場で最後は消耗戦の形。総じて後ろの組が情けなかったかなとも思いますが、58㎏を背負ってですからネロは立派でした。

 ビップライブリーは1200mが初めてでしたが、忙しいということはなく、むしろ掛かるぐらいの行きっぷり。好位で脚を溜める形となり、最後のひと伸びにつながりました。力をつけています。3着には14番人気のイッテツが入り、3連単は1,674,510円の百万超え。スタートで外の馬と接触したのと、外枠で内の馬が速くて行けず。腹を括って直線に賭けるレースをすることになりました。4角では外のジューヌエコールを一旦待つ形。上がりは2番目に速い33秒8で、直線大外から一気に伸びてきました。着差を考えると惜しかったです。

 フィドゥーシアは直線に向いた時の勢いは一番でした。突き抜けるかと思いましたが、ゴール前で甘くなって4着。道中は馬場のいい外目を回っていい感じでしたが、結果的に少し動くのが速かったかも知れませんね。これがラストラン。お疲れさまでした。1番人気のソルヴェイグは9着と大敗。内の先行2騎が押して押しての中で、こちらは楽に先行する形。さすがのスピードでしたが、直線は思うように進んでいきませんでした。こういった荒れ馬場は良くないのでしょうか。

 最後にメラグラーナはレース中に左第1趾骨粉砕骨折のため、3コーナーで競走を中止。
予後不良となってしまいました。今年3月にはオーシャンSで重賞初勝利。まだまだこれからだっただけに残念です。

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。