2回京都4日11R 第58回 きさらぎ賞(G3)
勝ったのは1月に新馬戦を勝ち上がったばかりのサトノフェイバー(南井克巳・栗東)でした。過去10年でキャリア1戦の馬は(0008)でしたが、そんな不利なデータなど関係なし。古川吉洋騎手は東海Sのテイエムジンソクに続く今年の重賞2勝目。逃げ馬の騎乗には定評があります。それではレースラップへ。
1:48.8(12.8 – 11.9 – 12.1 – 12.5 – 12.0 – 12.1 – 12.2 – 11.5 – 11.7)
予想はしていましたが、序盤はかなり遅い流れになりました。ただ、5ハロン目のラップ12秒0は、この区間の過去10年で最も速い数字。ちょうどグローリーヴェイズのM.デムーロ騎手が外から先頭に並びかけていった箇所に該当します。道中で最も落ち込んだ箇所で動き出したM.デムーロ騎手はさすが。全体で見ると後半はマズマズのペースで流れましたが、それでもコーナーでしっかりと脚をタメる形になり、結局は直線勝負。当然、前で運んだ組が有利な競馬になりました。
余力があったとはいえサトノフェイバーは渋太かったですね。折り合いがスムーズですし、終いもしっかりしていてレースセンスのいい馬。荒れ馬場もこの馬には良かったと思います。新聞のデータ室で◎に推したグローリーヴェイズが2着。勝ち馬を捕らえきることはできませんでしたが、スタートで後手を踏んで道中の追い上げに脚を使っていますし、後続には2馬身半差をつけいるわけですから、勝ちに等しいと言っていいでしょう。小柄な馬だけに少しでも体が増えていたのは良かったと思います。
ラセットは中団のインでレースを進めて直線で外へ。上がり35秒2は最速ですが、前も止まりませんでした。道中の位置取りの差が出た感じ。とはいえ、これで4戦続けてレース最速の上がりを使っているように能力はあります。パドックでは少しチャカついていましたが、折り合いに問題はなく、距離に対応できたのは収穫でした。レッドレオンは最短コースを通ったとはいえ、最後まで止まっておらず、ジリジリと脚を伸ばして4着。キャリア1戦の身でありながら重賞で頑張っていると思います。今回の経験が今後の糧となれば。
カツジは休み明けでプラス14㎏でしたが、ほとんど成長分と言えるでしょう。ただ、レースでは前半はなんとか宥めていましたが、外からダノンが来たところで一緒に上がって行く形に。その分でしょうか、直線は伸びあぐねて5着。ダノンマジェスティは心配された若さが外枠もあって更に増幅された感じ。向正面では頭を上げて行きたがっていましたし、4コーナーで大きく膨れて、直線でも外にモタれていました。
text by 小林
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。