阪神大賞典と聞いて真っ先に思い出すレースはどれでしょう?1996年ナリタブライアンとマヤノトップガンの死闘?それとも、2012年のオルフェーヴルの衝撃的な2着でしょうか?今年ももしかして阪神大賞典史に残るレースと言われるようになるかもしれません。
2017年3月19日(日)1回阪神8日11R 第65回 阪神大賞典(GⅡ)
勝ったのは単勝1番人気のサトノダイヤモンド。これで神戸新聞杯から4連勝となりました。C.ルメール騎手は今年重賞3勝目です。それでは、レースラップです。
3:02.6(12.8 – 11.8 – 11.6 – 12.7 – 12.6 – 11.5 – 11.7 – 12.5 – 12.4 – 12.3 – 12.6 – 12.3 – 11.7 – 11.8 – 12.3)
最初の1ハロンから13秒台のラップが1つもありません。今年はハイレベル!以上です。
というわけにもいかないと思うので、スタートからレースを振り返ってみましょう。まずはタマモベストプレイが押して前へ行きますが、それを外からマドリードカフェが制して先手を奪います。内からスピリッツミノルが好位につけて隊列が決まったかなというところで、外からレーヴミストラルが先頭に並びかけていきました。このままでは共倒れ、3~4コーナーの中間でレーヴが控えたことで、12秒7と少し落ち着きます。ようやくゆったり流れるかと思ったところで、今度はスタンド前に向いて外からウインスペクトルが先頭へ。ここでまた11秒5とペースが上がりました。シュヴァルグランは慌てず騒がずじっくりと後方から。それを見る形でサトノダイヤモンド、トーセンバジルと進んでいきます。
1コーナーに入って12秒5と少しペースダウン。ダウンといってもこの10年で最速。長丁場の中盤のコーナーだけに13秒台はざら。ナリタトップロードがレースレコード(3:02.5)をマークした2001年で13秒1ですからね。強いと言われたゴールドシップの2014年でも12秒9ですか。ウインスペクトルが大逃げの形になって実際はそこまで速くないといっても速いですよ(笑)残り1000mというところで、シュヴァルグランが外から並びかけてきたサトノダイヤモンドを押しのけて上がっていきました。残り800mで馬群は凝縮。そのまま直線の追い比べへ。
福永騎手、この緩みのない流れで相手より前で運び、更に先に動くという馬の持ち味を最大限に生かした騎乗。素晴らしかったです。しかし、それをまだ余力を残して差し切ったサトノダイヤモンド。怪物君誕生かな。トーセンバジルは直線で外にヨレ気味になりながらも頑張っていました。タマモベストプレイはこの流れを前で受けてあそこまで粘るんですからスタミナがありますね~。
サトノダイヤモンドは最初のコーナーで行きたがるなど決して長距離戦がベストとはいえないでしょう。結果的に強さが際立つことになりましたが、更に距離が延びる天皇賞・春で、シュヴァルグランらライバルがどう立ち回るのか。本番が楽しみになってきました♪
text by 小林
※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。
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