旅うまチャレンジスタンプラリー(浦和編)

 

 およそ2カ月ぶりとなりますM.Mです。今年の猛暑も終わり、すっかり秋を感じる気候となりました。

 涼しくなってきたということで今回は9月24日オーバルスプリント当日の浦和競馬場を訪れました。今回は諸事情により車での遠征です。日曜の業務終了後、高速道路で向かいましたが、日曜は3連休の中日ということもあり中央道の渋滞に巻き込まれ、埼玉着が午前3時前と、大幅に遅くなってしまいました。

 

 浦和競馬場は埼玉県さいたま市に位置し、JR南浦和駅東口から無料バスが出ており約5分、徒歩であれば南浦和駅、浦和駅から約15分です。

 コースは1周1200mの左回りで、特徴としては小回りのため勝負どころの3コーナーのポジション争いが激しくなり、一気に仕掛ける、マクるケースが見られ、直線も200mほどしかないので基本的に後方一気は厳しいコースだと思います。もうひとつ特徴的なのが1600mのスタート地点です。3コーナーの中間からスタートしてそのまま4コーナーに向かっていくので、外枠の馬は先行するにも脚を使わされ、差し馬にとっても外を回らされて位置が取りづらくなり、明らかに外枠不利とされます。また、浦和競馬場は向正面の奥にもすぐ民家があり、住宅街のど真ん中にあることから、スタンド外の放送音量は小さめで、外で観戦していると実況音声はほとんど聞こえません。

 

 浦和の騎手には、昨年浦和所属の騎手でトップの勝ち鞍を挙げた繁田健一騎手、繁田騎手に待ったをかける若手の保園翔也騎手、一時フリーとして全国で騎乗していた「ミスターピンク」こと内田利雄騎手などがおり、調教師では2012年から6年連続南関東リーディングを獲得し、ダートグレードでも存在感を見せる小久保智調教師が浦和の所属です。

 浦和競馬場は戦後制定された競馬法に基づき、昭和23年に地方自治体の主催で日本で初めて開催された地方競馬場で、今回のオーバルスプリント開催は「浦和競馬開場70周年記念シリーズ」として開催されました。振替休日ということも重なって場内は大盛況。記念装飾やモニュメントの展示などが行われ、「70年のあゆみ」として昭和の大盛況だった頃の写真パネルなど、浦和競馬70年の歴史を振り返ることができる貴重な資料も展示されていました。また、当日のレースは浦和の名馬メモリアル競走と題し、重賞を除く全レースが浦和が生んだ名馬の名を冠した特別レースとして施行されました。

当日のレース名

 

 場内はいわゆる「鉄火場」といった昭和の雰囲気を残す感じがあり、個人的には結構好きな競馬場のひとつです。コースとの距離が非常に近く、目の前を駆け抜けるサラブレッドの姿は迫力満点で、パドックには屋根があり雨もしのげます。パドックからスタンドへと向かう途中の左手に並ぶ売店はまさに昭和、揚げ物天国でB級グルメの宝庫。そこで名物のマグロカツを食べようと思いましたが、当日は盛況で早々と売り切れていましたので重賞などの開催日はお早めに。代わりに手を伸ばしたのは正門から通路脇に並ぶ臨時店舗のひとつ、「東松山みそだれやきとり」のモモ(150円)とつくね(140円)です。パンチの効いた味噌だれが美味です。続いては第7投票所奥の「里見食堂」の通称「黄色いカレー」(並550円)。確かに一般的なカレーのイメージからするとかなり黄色いです。たまねぎタップリ、マッシュルームも入っていてこちらも大変美味です。

売店

味噌だれやきとり

 

 南関東4場の中でも昭和感を感じさせ、ある意味独自路線を歩んでいるとも言える浦和競馬場ですが、2019年には初めて地方競馬の祭典であるJBCが開催されることが決定し、直線半ばにあった2号スタンドは取り壊され新スタンドが建設中で、2019年7月頃の完成が予定されています。近年の競馬場は老朽化や耐震問題などもあり、どんどんオシャレなスタンドに改装されていますが、個人的には浦和には古き良き競馬場といった趣を残していってほしいと感じています。

新2号スタンド完成イメージ

 

 当日のメインレースとなったオーバルスプリントは地元浦和・小久保厩舎のノブワイルド(左海騎手)が抜群のスタートダッシュからJRA勢を寄せつけず逃げ切り、浦和競馬70周年記念シリーズでダートグレード初制覇を果たすという何ともドラマチックな結末となり、馬主であるTUBEの前田亘輝氏にとっても初の重賞制覇となりました。

 

 さて、今回私は車で浦和へと向かったわけですが、その理由は浦和のあと、北関東の峠巡りをするためでした。走り屋アニメ「頭文字D」の大ファンである私は当日浦和競馬終了後、高速で栃木県日光へ移動し、火曜水曜の2日間で「いろは坂」「八方ヶ原」「塩那道路」「日塩もみじライン」「赤城山」「榛名山」「碓氷峠」「妙義山」「定峰峠」「間瀬峠」「土坂峠」と、計11の峠を走りました。そして浦和の翌日火曜日は伊香保温泉の老舗でにごり湯「黄金の湯」を堪能。残念だったのは、峠を上っても雨や霧がひどくほとんど何も見えなかったということで、やはり私の遠征は天候に恵まれないようです。天候不良、暗闇の峠で神経をすり減らし、更に帰路の高速で神経をすり減らし、3日間で計1700㌔を走行し帰宅したのは木曜の午前3時でもうフラフラでした。

 峠巡りはともかく、浦和競馬のついでに少し伊香保温泉や日光など北関東に足を伸ばしてみるのも楽しいかもしれません。

碓氷第三橋梁(めがね橋)

中禅寺湖

 

 そしてこれを書いているのは台風による予期せぬ3日競馬となったスプリンターズS当日です。翌週も3日競馬ですし、今後約1カ月は遠征の予定も詰まっており、なかなか休日を自宅でゆっくり過ごすことはできなくなりそうなのですが、何とか乗り切りたいと思います。それではまた。

前回の盛岡編はこちら

競馬ブック M.M

 競馬があるところにはどこへでも足を運び、JRA、地方競馬場を踏破。2016年には香港にも遠征。JRAは勿論だが、地方競馬が大好物。ただ、馬券はド下手という致命的な弱点を持つ。どうしても競馬に関わる仕事がしたいと一念発起して、2017年競馬ブックに転職。業務で校正など、日々「日本語」と格闘中。