旅うまチャレンジスタンプラリー(川崎)前編

 

 約1カ月ぶりの登場となります、M.Mです。

 前回の金沢競馬場からスタートしました地方競馬のスタンプラリー。2つ目となる今回は川崎競馬場へ訪れました。11月7、8日の2日間、ローレル賞とロジータ記念の2重賞が行われる何ともお得な開催でした。とはいえ、馬券下手の私にとっては一歩間違えれば大惨事となる開催でもあります。

 今回はイベントなども盛りだくさんでしたので、前編後編の2つに分けてお送りしたいと思います。勿論、競馬以外のネタも懲りずに盛り込んでいきます。

 まずは簡単に川崎競馬場のご紹介から。神奈川県川崎市にあり、最寄り駅は京急の港町となりますが、JR川崎駅、京急川崎駅から無料送迎バスがありますので、それを利用すれば便利です。川崎駅から徒歩でも15分前後ですので、私のように運動不足の方は徒歩で行くのもいいでしょう。

 川崎競馬はナイター開催を行っており、2017年は12月15日までナイター開催で、その後は昼間開催となり、来春にはまたナイター開催が始まります。仕事帰りに楽しんでみるのもいかがでしょうか。

 また、隣には2016年に大型商業施設「マーケットスクエア川崎イースト」がオープンしましたので、競馬のついでに買い物をするにも便利かと思います(ただ、ナイターの最終レース終了後は飲食店舗しか開いていませんのでご注意を)。

 川崎競馬場に訪れるのは2016年1月の川崎記念以来となりました。11月7日は天候にも恵まれポカポカ陽気の一日。ということで、入場後まず訪れたのが2号スタンド1階のロジータホールです。そこのロジータバルでは川崎競馬場オリジナルクラフトビール「ロジータ」を販売しています。当日は先着150名限定で「ロジータ」「ロジータ・ピルスナー」「ロジータ・ウィート」の3種お試しセット(1000円)を購入すると川崎所属騎手の直筆サイン入りスペシャルトレーでの提供ということで、早速競馬の前から一杯やることに。開門直後だからか好きな騎手を選べましたので、チョイスしたのは大ベテラン森下博騎手です。最近は的場文男騎手が還暦を迎えても第一線で活躍していることが話題となりますが、森下騎手も的場騎手の同期でまだまだ現役を続けているのです。森下騎手のサインが見られる日もそう長くはないかもしれません。

 初っ端から馬券も買わず好天のもと、ビールを飲んでいたわけですが、3種の中でのお気に入りは「ピルスナー」です。「ウィート」はまったりした感じで、ビールを飲んでいる感じがいまひとつだったので、一番ビールを飲んでいる感じを味わえたのが「ピルスナー」でした。機会があれば是非お試し下さい。

 ビールを飲むならグルメも味わいたいところ。貧乏人の私は大体朝のホテルのバイキングでお腹一杯にして競馬場では食べないことが多いのですが、せっかくこういう場をいただいているのでと、川崎競馬場の定番と言える物をいくつか。味の分からない人間ですのでうまい食レポはできませんが。

 まずは川崎名物の「激辛焼きそば」です。第2入場門を入ってすぐ正面にあるやきそば売店で売っています(400円)。見た目は至って普通の焼きそばですが、食べていくとジワジワきます。なんというのか、コショウ的な辛さで、クセになる味ですね。個人的には前回食べたときより辛さがおとなしくなったのかなと感じましたが、ここに来ればやっぱり食べたくなります。

 続いても定番の「コロッケ」です。同じく第2入場門を入って右手のパドック脇にあるコロッケ売店で売っています(200円)。いわゆる普通のコロッケより俵型で、ボリューム満点です。表面はサクサク、中はホクホク、こちらも結構コショウがピリリと利いた味で、とても美味しかったです。「あぐーメンチカツ」(200円)も肉のジューシーさが感じられて美味しかったのですが、個人的にはコロッケを推したいと思います。

 そろそろ競馬の話をということで、当日のメインレースは2歳牝馬の重賞「ローレル賞(SⅢ)」です。レース前には元JRA騎手の細江純子さんと、タレントのキャプテン渡辺さんによるトークショーも行われました。

 ローレル賞はグランダムジャパン2歳シーズンのレースで2011年に全国交流になって以降、6年で門別所属馬が3勝しているということで、私の注目馬も門別から参戦してきた3頭。前走JRA相手に交流重賞エーデルワイス賞を制したストロングハート、エーデルワイス賞2着のグラヴィオーラ、そしてエーデルワイス賞では揉まれて惨敗したものの、フルールCを制し、吉原騎手を配してきたボーダレスガールでした。3頭とも輸送の影響か二桁の馬体減だったのは気になりましたが、パドックを見た限りでは数字ほど細くなった印象はありませんでした。

 

 レースは大外枠から1番人気ストロングハートが行く構えを見せますが、内から主張したポッドジゼルを行かせて2番手に控え、グラヴィオーラはその直後、ボーダレスガールは後方の位置取りとなりました。

 勝負どころから気合をつけて4角では先頭に並びかけ、そのまま押し切るかと思われたストロングハートですが、その背後から押して押して食らいついていったのが地元川崎のゴールドパテックでした。直線半ばでストロングハートを捉えると、そのまま押し切っての重賞初制覇となりました。ストロングハートは懸命に食い下がり2着は安泰かと思われましたが、後方から押し上げてきたハタノサンドリヨンに内をスクわれて3着と敗れました。ボーダレスガールは6着、グラヴィオーラは7着でした。ちなみに馬券は3連複で取りガミでした。

 ゴールドパテック騎乗の瀧川寿希也騎手は2013年デビューの若手のホープで、今年8月盛岡のひまわり賞で重賞初制覇、そして今回ローレル賞が南関東での重賞初制覇となりました。瀧川騎手は川崎競馬場近くの生まれということで、インタビューでも本当に嬉しそうな表情が印象的でした。各地へ積極的に遠征している瀧川騎手の今後の活躍にも期待したいですね。 

 

 前編の最後に、川崎競馬場へ行く前に訪れていた場所をご紹介したいと思います。

 洋式競馬発祥の地である横浜の「旧根岸競馬場一等馬見所」と「馬の博物館」です。アクセスは横浜駅や桜木町駅、根岸駅などからバスが出ていますのでHPなどでご確認ください。

 一等馬見所は日本初の洋式競馬場として建設された根岸競馬場のスタンドで、テレビ番組などでは見たことはありましたが、実際に生で見るのは初めてで、他に何も残されていないなかで、ドンとそびえ立つ巨大な一等馬見所は、近くで見ると圧倒される存在感でした。よく見られるのはいわゆる馬場側ではないスタンドの背後(正面?)の姿だと思いますが、その横へと回ってみると、これが本当にスタンドだったんだなと感じられる段差を目にすることができます。「横へ」と書いているのは正面には回れないからで、正面には米軍の施設があり、入ることができないからなのです。一等馬見所も侵入禁止となっています。ですので、本来であれば写真でもご紹介したいのですが、一等馬見所周辺は撮影禁止区域となっており、許可を取らないと「個人で楽しむ」以外の撮影はできないことになっていますので、皆さんには是非自分の目でご覧になっていただきたいと思います。

 一等馬見所から、馬場の跡である根岸森林公園を抜けたところに馬の博物館があります。休館日は月曜日で、入館料は大人100円のようですが、企画展を開催していたため当日は200円でした。

 ここでは日本初の洋式競馬の成り立ちや、馬の進化や生態を知ることができる展示や体験コーナーもあり、2017年11月3日~12月3日までは、馬の博物館開館40周年記念として秋季企画展「馬をめでる武将たち」が開催されています。日本の歴史上、武将たちが馬というものをどういう存在として扱っていたのか、武将たちと馬との関わりを示す貴重な文書や絵画、物品などが展示・公開されています。

 また、馬の博物館の隣にはポニーセンターがあり、天皇賞を制したマイネルキッツや中山グランドジャンプの勝ち馬マイネルネオスなどがいます。

 横浜近辺にお越しの際は是非、根岸まで足を伸ばして日本の競馬発祥の歴史、そして馬の歴史をご覧になってみてはいかがでしょうか。

競馬ブック M.M

競馬があるところにはどこへでも足を運び、JRA、地方各競馬場を踏破、昨年は香港にも遠征。JRAは勿論だが、地方競馬が大好物。ただ、馬券はド下手という致命的弱点を持つ。
どうしても競馬に関わる仕事がしたいと一念発起し、若くはないものの転職して競馬ブック入社1年目。
業務で校正など、日々「日本語」と格闘中のオールドルーキー。