2019年10月6日(日) 4回京都2日

 今年は速めの平均ペース。その分、ラスト1ハロンは少しかかった。切れよりも底力が問われるレースとなり、1、2、4着は勝負どころで最内を回ってきた馬。開幕週の上にスタミナが求められるなど少しでもロスが小さい方が良かった。逆に大外を回って掲示板に入った2頭は負けはしたものの、地力を示したといえる。

 ドレッドノータスはマイナス12㎏だったが、これは前回の丹頂Sから絞れたもの。気配は悪くなかった。スタートから終始ラチ沿いを通り、道中は逃げたダンビュライトの真後ろ。直線は渋太く抵抗する逃げ馬との叩き合いを制して、京都2歳S以来の重賞勝ちを決めた。うまく前を目標にできたし、ロスのない競馬ができたのも大きい。上がりを要する流れもこの馬には向いた。位置取り、流れと今日はすべてうまくいった感じ。鞍上の坂井瑠星騎手は所属する矢作芳人厩舎の馬で初めての重賞勝ち。嬉しい1勝となった。

 2着ダンビュライトは骨折明けの一戦。同型のパリンジェネシスの出がひと息だったし、内の馬達が牽制しているのを尻目にハナへ。その後も最も遅い箇所で12秒4。松若騎手が「理想的なペースに持ち込めたんですけどね」と話したように、得意の地力勝負に持ち込んだ。前週のスプリンターズSといい、松若騎手のラップメイクは冴えている。プラス12㎏でも仕上がりは悪くなかったが、叩いた次はもっと良くなるだろう。

 シルヴァンシャーはこれが重賞初挑戦。向正面でクリンチャーに内から押されて以降は追い通しの感じになったが、ゴール前の伸びは目を引いた。外を回った馬の中では最先着。十分に重賞レベルに達している。ノーブルマーズは枠なりでロスなく運べたが、できればもう一列前がほしかった。坂の下りで動けず、その分脚は溜まっていたが、切れるタイプでもないので4着まで。

 エタリオウはレース最速の上がりを使っているが、最後方から大外を回していては今日の流れでは厳しかった。悲観する内容ではなく、叩いての上積みに期待。1番人気のグローリーヴェイズは6着。前半は外枠で折り合いをつけるのに苦労していた。落ち着いたのは2コーナーあたり。最後はノーブルマーズに寄られて万事休す。ただ、それがなかっても勝ち負けまではどうだったか。同じ舞台でも内でスムーズに、しっかりと脚が溜まっていた日経新春杯のようにはいかなかった。エアウィンザーは鉄砲巧者だが、休み明けで初めて馬券圏内を外した。当初の予定だったオールカマーをパスした影響はあったかもしれない。勝負どころの坂の下りで手応えが怪しかったように、初めて経験する距離、タフな競馬になってスタミナ的に厳しくなったようだ。

 

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