2019年10月13日(日) 4回京都4日

 土曜日は台風の影響で東京が開催中止。京都も終日不良馬場。当日の芝は重でスタートして、最初の3Rには稍重に。10R 3歳以上2勝クラスの芝1600mで1.33.7だから馬場はかなり回復してきた感じはあった。レースは前半58.3、後半61.6のハイペース。ディアドラが勝った重馬場の一昨年でも61.1だったし、過去10年と比べて後半は最も遅かった。確かにペースは速かったが、それにしても後半これだけ時計がかかったのは意外。想像以上にタフな馬場だったのかもしれない。また全体を通して内回りでは内、外回りでは惰性をつけて外へ出す馬が良かったように思う。

 道中は1番人気のダノンを見ながら、勝負どころでは内を回して、4コーナーでダノンの外へ。直線は外に出ようとする②着カレンブーケドールを押し込めて抜け出してきたクロノジェネシスが勝利。春のオークス以来でプラス20㎏の馬体は太くは見えず、成長分だった。これで昨年のアーモンドアイに続けてオークスからの直行組が優勝。鞍上の北村友一騎手は巧く乗ったが、急流に巻き込まれない位置で上がりのかかる流れと展開や馬場が向いたことも大きかった。勿論、ラスト1ハロンでテンポアップして2馬身差をつけたように地力の高さがあってこそ。桜花賞馬、オークス馬が不在のレースで、春のクラシック③③着の同馬が栄冠に輝いた。

 オークスの②着カレンブーケドールは、津村明秀騎手のG1初制覇も懸かっていたが、今回も②着に泣いた。こちらは道中ずっと勝ち馬の後ろ。勝負どころは最内を回って十分な手応え。ただ、直線で外へ持ち出す時に勝ち馬にブロックされてしまう。最後は狭いところを割って伸びたきたが、既に勝ち馬との勢いの差は明らかだった。

 桜花賞②着シゲルピンクダイヤが③着に入り、終わってみれば新勢力の台頭はなく、春のクラシック上位組がそのまま独占。レースは後方で折り合いに専念。道中は内めをロスなく乗られ、4コーナーで大外に持ち出すとレース最速の上がり35.6で伸びてきた。折り合いさえクリアすれば終いは確か。ただ、上がりがかかったといっても内回りで4角大外一気はなかなか難しい。力は十分に示したといえる。

 シャドウディーヴァは右回り対策か、スタートしてすぐにラチ沿いに入れて運んだ。直線に向いて勝ち馬の外へ出し、最後は内にモタれながらもジワジワと伸びてきた。ビーチサンバは1~2コーナーでコントラチェックと競る形となり、ペースが速くなってしまった。それでも先行勢では一番の頑張りを見せて⑤着。引くに引けない形にはなったが、内回りにも器用に対応してみせた内容は悪くない。逆にコントラチェックはハナを切れず、直線で失速。できればもう少し内の枠がほしかった。ただ、馬体の成長面という点で今一歩に映ったのも確か。春のクラシック未経験組では内を突いたローズテソーロが最先着を果たした。

 1番人気ダノンファンタジーはまさかの⑧着。スタートがいい馬なので個人的には最内枠は気にならなかったが、動き方が難しかったのは確か。川田騎手は包まれるのを嫌ってか、いつでも動ける好位の外めを選択。序盤の速いペースもあって折り合いはついていたが……。手前の替えが速かったが、それにしても直線の伸びが今ひとつだったのは想像以上にタフな馬場が応えたか。それとも、前哨戦をレコードで駆けた反動があったのか。いずれにせよ、「①着はコーナー4つの競馬で1度は勝っている」というデータは継続された。エスポワールも3番人気で⑨着と期待に応えられなかった。スタートの拙さと外枠でポジションを取れなかったのが痛かったと思う。

 

※結果・成績・オッズ等のデータは、必ず主催者発行のものと照合し確認してください。